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映画『オー!ブラザーズ』、どたばたの解決屋としてデビュー

映画『オー!ブラザーズ』、どたばたの解決屋としてデビュー

Posted September. 02, 2003 23:28,   

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不倫カップルの写真を撮った後、金を取るオ・サンウ(イ・ジョンジェ)はある日、驚くべき話を耳にする。浮気をして母親を自殺に追い込んだ父親が、死亡するとき彼に借金を残したというのだ。どうにかしてその借金から逃げるため、いろいろ考え抜くサンウ。行方を暗ました継母を探すために一度も会ったことのない腹違いの弟を急に引き取ることになる。

ところで、なぜか、12歳のボング(イ・ボンス)は実際の年より早く老化する「早老症」にかかった。外見だけ見れば完全にサンウの兄に見える。紆余曲折のあげく、外見だけ老化した弟と物知らずの兄は「2人組みの解決屋」としてデビューする。彼らの主な仕事は人の債務の取り立て、バイトは家出をした娘を病気の父親のところに送ることだ。

オ・サンウ、オ・ボング兄弟の話を取り上げた『オー!ブラザーズ』は善良な映画だ。家族の愛、兄弟の友愛を肯定的で暖かく描いたコメディー映画だからだ。父親から受けた心の傷で世の中に対して心を固く閉じたサンウが障害を持つ弟に会って自分の傷を癒していく過程が愉快で感動的に描かれる。

この映画でボング役のイ・ボンスは自分の役柄を内面化した演技を見せてくれる。試写会場で観客たちは彼の表情、言葉、身振り一つ一つに笑いを噴き出した。外見は30台、内面は物知らずのボングが大人たちを困らせたり、脅かす転覆した状況が爆笑の口火となる。

ある日はボングが居酒屋で借方を尋ねて話す。

「私はおじさんが自分の行動に責任を負う大人になってほしいです。学校に行きたいですか」

12歳の子供が何気ない表情で話す言葉に大きくなった大人たちが怖気づく。ろくでもない「組織暴力団」の姿に、「チョッキ」ビデオを見ながら学習したボングの険しい表情。状況が状況であるだけに「学校=刑務所」と解釈した大人たちは「プロのやくざ」に会ったと勘違いするからだ。

小児糖尿病を病むボングが人の前で腕にインシュリン注射を打つ場面を演出して、人々が麻薬注射に見誤るようにするなど笑いを引き出す設定も奇抜だ。特にサンウがボングを連れて高速道路を走っている途中、スピート出しすぎの取り締まりカメラに取られた写真は最後の場面で決定的な爆笑を引き起こす。

仕方なく始まった腹違い兄弟の「気まずい同居」は2人が解決屋として仕事しながら「愉快な同僚」になり、結局はサンウが心を開いてボングを受け入れる「暖かい連れ」へと変わる。ハリウッド映画を連想させるようなそらぞらしいストーリーのようだが、笑いのコードをシンプルに解いたことは脚本と演出を引き受けた金ヨンファ監督の力が大きい。映画に挿入したエピソードをすべて結末をつけて説明しようとする意図がたまには度外れの親切さに感じられたりするが、金監督はデビュー作でしっかりした演出力を見せた。

おかげさまで大衆的映画として笑いの感度がかなり高い。「これといったところのないコメディーだろう」という観客の冷たい視線を超えようとする意志が引き立つ。映画観覧は15歳以上、封切りは5日。



mskoh119@donga.com