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アイスホッケーに「恐怖のアウトサイダー」登場

アイスホッケーに「恐怖のアウトサイダー」登場

Posted September. 08, 2003 23:38,   

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アイスホッケーに「恐怖のアウトサイダー」が登場した。

8日夜明けごろ、ソウル市陽川区木洞(ヤンチョング・モクトン)のアイスリンク。リンクに入ったとたん、スケートの金属製プレードが作り出す鋭い音が耳を打った。まだ夏なのに口から白い息が出るほど、冷たい空気が漂っていた。

しかし、リンクを走っている選手らは汗でびしょびしょになるほどの熱気だ。一番先に目に入ったのはユニホーム。現代(ヒョンデ)オイルバンカーズと書かれた赤いユニホームの選手もいれば、東遠(ドンウォン)ドリームズのユニホーム、大学のユニホームなど、様々であった。

いったい、どういう人たちだろうか。「ただ、アイスホッケーに狂った人々ですよ」一番先輩で選手兼コーチを努めている現代出身の朴キョンウン(34)が一言を投げてくる。

彼らは、韓国アイスホッケーの「アウトサイダー」だ。去年と今年に相次いで解散した実業チーム、現代オイルバンカーズと東遠ドリームズの選手らと、実業チームに入団できなかった大学選手らだ。漢拏(ハンラ)ウィニアで活躍している途中に入隊した李ジョンフンなどの公益勤務要員(公共秩序を守るための公益勤務で兵役義務を果たす人々)も10人にのぼる。

彼らが集まったきっかけは、たった一つ、アイスホッケーに対する熱情だった。

チームが解散したあと、行き先を無くした彼らは、しばらくインラインホッケーの方に目を向けたが、インラインホッケーでは運動への渇望を解消できなかった。それで、現代出身のパク・ジンホンとペク・スンフンが先頭に立って選手らを呼び集めた。約3ヶ月前のことだ。

メンバーたちは週に2回ずつ木洞アイスリンクと安養(アニャン)アイスリンクに集まる。2時間に14万ウォンほどのレンタル料金は、皆が小遣いを集めて負担することにした。ユニホームと設備は古いものばかりだが、気にしなかった。

ある日、朗報が舞い込んだ。アイスホッケーマニアのベンチャー企業家が、訓練費用全額を支援するとの意思を寄せてきたのだ。マルチメディア・プロダクションR&Iの代表理事である金ジウク氏(37)は「アイスホッケーマニアの一人として、彼らの話を聞いてじっとしていられなかった」と言った。

給料は無いが、安心して運動に専念できるようになったことだけでも嬉しいこと。「モビル・エッジ」と、チーム名も付けた。指令塔は元現代監督だった朴ヒョンウク氏(39)。チーム解散後、大型割引店で商売をしていた朴氏は、「全選手が交代に電話をかけてきて、何回もお願いをしてきたため、仕方なく監督職を受け入れた」と笑った。もちろんボランティアで給料は無い。

「モビル・エッジ」のメンバーは30人。「恐怖のアウトサイダー」と呼ばれている彼らは、大韓アイスホッケー協会の許可を得て今月末に選手登録を済ませ、来月8日から行われる総合選手権大会と11月予定の韓国リーグにも出場する。

負けず嫌いのためか、彼らの戦力は恐いほどだ。最近の練習試合では、慶熙(キョンヒ)大学に10—1で圧勝した。東遠ドリームズ出身のユン・テウンは「給料をもらっている選手らが僕らに負けたら頭が上がらないはず」と自信満々に述べていた。



金相洙 ssoo@donga.com