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[社説]カンクン交渉決裂以後がより困難

[社説]カンクン交渉決裂以後がより困難

Posted September. 15, 2003 23:39,   

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メキシコ・カンクンで開かれた第5回世界貿易機関(WTO)閣僚会議が、決裂で幕を閉じた。現地で反対デモを行った韓国の農民団体は歓呼したという。しかし、交渉決裂に祝杯をあげられる状況ではない。

特にコメに関する限り、交渉の負担がより大きくなった。韓国は来年、農業所得の約半分を占めるコメの市場開放をめぐり、米国、中国、オーストラリアなどの輸出国と再交渉をしなければならない状況だ。WTOドーハ開発アジェンダ(DDA)交渉は、日本などの「友軍」がいたお陰で、2国間のコメ再交渉に比べれば、ましな方だ。大国を相手に一人で争って耐え抜くことは難しい。

コメ再交渉の前に、DDA農業分野の細部交渉の原則が妥結される可能性はまだ残っている。しかしカンクンで確認された力関係を見れば、草案よりも韓国側に不利にならないとも限らない。韓国など10の農産物輸入国グループは、米国、欧州連合(EU)などの先進国と22の輸出国グループに押され、交渉力と数で大きく劣勢だ。政府はDDA交渉でコメ市場を最大限守ることができる安全弁を設けるための戦略を整えなければならない。使える外交力を総動員して、劣勢を挽回しなければならない。他の輸入国との協力を強化するとともに、個別接触を通じて米国とEUなどを積極的に説得しなければならない。

交渉に劣らず重要なことは、農業の画期的な構造調整だ。カンクン交渉の決裂で、農産物市場を開放しなくてもいいという幻想を農民に植えつけたり、構造調整を先送りにしてはいけない。WTO体制が存続する限りDDA交渉は続き、いつか妥結される。農村と農業の構造を変えて競争力を高めないまま時間を延ばせば延ばすほど、開放の衝撃は大きくなるしかない。

政府はWTOに対する国民の反感や「韓国は反WTO国家」という国際社会の認識が拡散するのを放っておいてはいけない。貿易依存度が70%にのぼる韓国にとって、WTOが主導する自由貿易秩序は、決して避けることができない存在だからだ。