「日本で試合をする時より負担は大きいが、台風の被害に見舞われた国民の苦しみとこのほどの韓国サッカーの不振を吹き飛ばすようなパワフルなプレーを披露したい」(金鎬坤韓国代表監督)。
「この前の試合では韓国の鋭い攻撃に悩まされた。韓国はスピードや個人技が優れているが、必ず勝利して日本へ帰る」(山本昌邦日本代表監督)。
17日午後7時、ソウル上岩(サンアム)ワールドカップ(W杯)スタジアムで56日ぶりの再対決に臨む永遠のライバル、韓国と日本のオリンピック代表チームのコーチングスタップは必勝の覚悟に満ちている。去る7月23日、東京での試合で先制ゴールを決めたが、惜しくも1—1で引き分けた金鎬坤(キム・ホゴン)監督の兵器は強い攻撃陣。前日、回復訓練を行った後、16日午後、激戦場の上岩競技場で1回の戦術訓練で出場に向けた調整を行った金監督は、攻撃陣の重量感に満足を示した。
金監督が期待を寄せている切り札は、オリンピック号に初乗船した南宮道(ナム・グンド、全北現代)。これまでのオリンピック代表チームは、主に鄭助国(チョン・ジョグク、安養LG)−チョ・ジェジン(光州尙武)−崔成国(チェ・ソングク、蔚山現代)による3トップ攻撃を繰り広げてきたため、相手の守備陣に動きを見抜かれているほどだ。こうした状況で、185cmの長身の南宮道が加わることで、身長は同じでもプレースタイルが大いに異なる鄭助国−チョ・ジェジン−南宮道の3人の長身攻撃手をケースバイケースで選別起用できるようになった。
金監督は南宮道について、「すでにプロチームで主戦に起用されているほどなら実力は立証されたのではないか。身長が高く、体力も良いため、相手守備陣を惑わせられるだろう」と期待を示した。
金監督はまた1回戦でプレーメーカーを務めた金ドゥヒョン(水原三星)を左の攻撃的MFに移して、中盤の攻守コントロールは代わりに金正又(キム・ジョンウ)に任せることにした。守備ラインにはチョ・ビョングク(水原)を中心に左右に趙星桓(チョ・ソンファン、水原)と朴容昊(パク・ヨンホ、安養)が布陣する。
戦術にも変化を与えて、これまでオリンピックチームの基本戦術として活用してきた「3—4—3」フォーメーションにあまりとらわれないで、相手チームの変化に応じて2トップを起用する「3—5—2」フォーメーションも積極的に活用する計画だ。
これに立ち向かう日本は、MFの鈴木啓太が負傷で欠場するが、「次世代スター」の大久保嘉人(セレッソ大阪)と今回新たに合流した高松大樹(大分)を2トップに立てて、「打倒韓国」を狙う。一方、韓国は歴代オリンピック代表チーム間の試合で、日本を3勝1引き分け2敗でリードしているが、99年以後1引き分け2敗の不振に陥っている。
金尙浩 hyangsan@donga.com