Go to contents

残尿感、年のせいだけではない

Posted September. 28, 2003 23:18,   

한국어

大韓泌尿器科学会(理事長・崔滉ソウル大子ども病院長)は、前立腺を患っている人たちの悩み解消を図り10月5日を「前立腺・健康の日」に、同11日までを「前立腺健康週間」に定め、多彩な行事を繰り広げる。本紙は、この行事を後援する。

学会は映画俳優の南宮遠(ナムグン・ウォン、本名洪ギョンイル)を前立腺健康を守る広報大使に委嘱した。「韓国のグレゴリ・パック」と呼ばれる南宮氏は、漢陽(ハンヤン)大工学部を出たインテリ俳優。「赤いマフラ」「南と北」「内侍」「皮膜」など数多くの映画に出演し、韓国映画界をけん引してきた。いつかは、北朝鮮スパイ役を演じるところを、事前に台本を入手して内容を把握した中央情報部(国家情報院の前身)が「美男子がスパイ役を演じると、子どもたちの価値観に混乱をきたす」として止められたことがあるほどの二枚目だ。

南宮氏は「泌尿器科というと、性病、勃起不全などが連想されて、最初は迷いました。ところが、最近、同期生たちとの会合で皆が前立腺のことばかりを口にしているのを見て受け入れる決心をしました」と話した。

南宮氏は24日午前、ソウル大病院で崔滉(チェ・ファン)理事長に会い、そもそも前立腺とは何なのかから聞いた。崔理事長は、人体模型図を見せながら答えてくれた。

「前立腺は、膀胱のすぐ下で尿路を囲んでいる臓器で、精液成分の20〜30%を占める前立腺液を作る。前立腺液には、精子が活動するのに必要な各種の栄養素と酵素が入っているため、栗の花の匂いがするのは、この成分のためだ。生まれるときは見えるか見えないかくらいだが、思春期を経て少しずつ大きくなり20gまで大きくなる。栗の形をしていることから大韓解剖学科学会では『栗の泉』と呼んでいる」

−前立腺疾患にはどういうものがあるのか。

「前立腺は主に35歳以後から大きくなり、40代以降には尿が出る道を圧迫する。このときから人によって各種の排尿障害が生じるのだが、これを前立腺肥大症という。この病気は60代の60%、80代の90%が患っているくらい一般的だ。前立腺疾患には、いろいろな理由で炎症が起きる前立腺炎と悪性腫瘍の前立腺がんとがある。前立腺がんは国内では珍しいが最近急増している。西洋では男性がんのうち1、2位を占めるほど多い」

−友人たちの大半が前立腺肥大症を患っているようだが、みんな「精気が不足しているため」とか「年のせい」と言って、治療を受けることを考えていなかった。必ず治療を受けなければならないのか。

「この病気を放置しておくと、突然膀胱が塞がって小便が出なくなったり、腎臓などの機能が損なわれ、生命を失うこともあり得る。しかし、そのような極端なケースを除いても、肥大症があると生活の質に大きな影響が出る。治療を受ければ、新しい生活が繰り広げられるはずだ」

南宮氏は、このくだりでひざを打った。「なるほど、実にそう思いますね。友達の中には、思うように尿が出なかったり、車の中で尿をもらす者が少なくない。衛生的に、素晴らしい生活ができるためにも前立腺の治療は受けるべきだと思いますね」

南宮氏は、崔理事長に前立腺の治療法について聞いた。

「症状が軽い場合は、お酒とカフェイン飲料の摂取を減らし、規則正しい排尿習慣を身につける傍ら、風邪薬や神経安定剤の服用を避けるなど生活療法を守りながら変化を観察する。症状がもう少し酷い場合は、前立腺と周囲の筋肉を弛緩させる交感神経遮断剤や前立腺の成長を抑制するホルモン遮断剤を服用する。症状が大変酷い人は手術を受けなければならない。たまに、開腹手術をしたり肛門から手術道具を入れて手術することもある。このごろは、チューブを差し込んで特殊な周波数の熱を送って、前立腺の肥大組織を燃やす手法をはじめ、高温度治療、レーザー治療など多様な治療法が開発されているが、まだ効果については議論の余地がある」

南宮氏は「先日、ある後輩俳優が前立腺の手術を受けたあと人生が変わってきたと言って、回りの人たちに手術を勧誘しているんです。前立腺の健康を守る広報大使として、前立腺疾患は、誰にもあり得ることで、治療さえ受ければ生活の質が良くなることを積極的に知らせていきたいですね」と語った。



李成柱 stein33@donga.com