韓国シリーズのチケットに向けた最後の闘いが始まる。
9日、光州(クァンジュ)で火蓋を切る起亞(キア)とSKのプレーオフ(5戦3先勝制)。ヘッテ時代を含めて歴代最多の「V10」を狙う起亞としては、去年LG戦での逆転負けの雪辱舞台。00年創立後、初のポストシーズンに上がったSKはこれを機に韓国シリーズまで上がるという覚悟だ。
SKの鉠凡鉉(チョ・ボムヒョン)監督は「三星(サムスン)は破ったが、走る野球を繰り広げる起亞は三星よりもっと恐ろしい」と話す。起亞の金城漢(キム・ソンハン)監督は「鉠凡鉉監督の考えを一度のぞいてみたい」と彼の戦術能力に感嘆する。
正規リーグでは、SKが起亞に10勝9敗のわずかな差でリードした。しかし短期決戦であるプレーオフの行方を占うのにこの記録はあまり役立たない。
起亞の強みは先発陣と機動力だ。金ジンウ、リオス、崔上徳(チェ・サンドク)からなる先発陣は8球団のうち最強。トレードマークである盗塁も最も多い146を成功させた。「風の息子」李鍾範(イ・ジョンボム)が50、金ジョングクが31。
これに対するSKは組織力が最大の武器。李昊俊(イ・ホジュン)を除けば名乗るほどの「大砲」はないが、下位打線まで全員が本塁打を放つことのできる能力面ではリードしている。チョ・ギョンファンが23本、朴勍完(パク・ギョンワン)が15本のアーチを描くなどチーム本塁打が全体3位の156本。一方、起亞は129本どまり。
SKの上昇傾向も無視することができない変数。歴代準プレーオフで2連勝を収めたチームの中で、94年の韓火(ハンファ)を除いた6チームが韓国シリーズまで上がった。
口火を切る第1戦の先発で、起亞が「ポスト宣銅烈」である金ジンウ、SKがチェ・ビョンリョンのカードを使った。金ジンウは今年SK戦に2回出て1勝をあげたが、防御率 8.31と期待に答えなかった。一方、チェ・ビョンリョンは4試合に出場して2勝1セーブで防御率3.60を記録。
大きな試合にはエースを信じて出場させる金監督の「感覚の野球」と相手戦績を重視する鉠監督の「データ野球」が問われるところだ。
救援王チョ・ウンチョンのいるSKは抑えで、シン・ヨンウン、李ガンチョル、チン・ピルジュンのいる起亜はブルペンでリードしている。
田昶 張桓壽 jeon@donga.com zangpabo@donga.com