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債務棒引き方針受け、返済拒否ムード拡散

債務棒引き方針受け、返済拒否ムード拡散

Posted October. 20, 2003 23:25,   

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A銀行の貸出担当者の朴課長代理は4ヵ月も500万ウォンの信用貸出を返済しないでいる自営業者チャン(44)氏に数日前催促の電話をかけて唖然とした。

01年7月にこの銀行から1000万ウォンの貸出を受けたチャン氏は、今年6月に500万ウォンを返済し、残りの貸出金をそれまで延滞していた。

「なぜ返済しないのか」と聞く朴代理に、チャン氏は「国民(ククミン)銀行が元金を50%も減免するというのに、なぜ私は減免してくれないんだ」と聞き返すなど債務の棒引きに関する質問だけ並べ立てた。

朴代理が「大金でもないのに、よほどでなければ返済したほうがいい」と再度要求すると、チャン氏は「もう少し待ってほしい」と答えて電話を切った。

20日金融界によると、金融機関が先を争って信用不良者の債務棒引きに乗り出したことで、返済能力がある人たちが貸出金やクレジットカードの代金を返済しないで済まそうとするモラル・ハザード(倫理の欠如)が拡散しつつある。

銀行、クレジットカード会社などにすでに返済した人たちから抗議の電話がかかってき、正常な債務者に対する債権の回収も支障をきたしている。

Bカードの債権取り立て担当部署は、資産管理公社がカード会社から引き受けた不良カード債権に対する元金の70%を減免してくれるということが知られてから、全国営業店の職員と顧客からの問い合わせの電話が殺到し、ここ数日正常な業務を行えないでいる。

同会社の関係者は、「顧客は自分たちの延滞しているカード代金も資産管理公社に売却されたかを主に問い合わせ、営業店の職員はカードの代金を減免してほしいという顧客にどう対応すればいいかわからず、本店に指針を与えてほしいと要求している」と伝えた。

また、すでに延滞代金を納付した顧客から、「なぜ元金をまったく減免してくれないのか」という抗議の電話も多かったという。

銀行界では、国民銀行が延滞貸出金の元金を減免したことに対する批判の声も出ている。C銀行の関係者は、「銀行が償却処理した貸出金に限り、例外的に元金を減免することはあっても、一般貸出の元金を減免したのは国民銀行が初めてだ」とし、「返済約定時に貸出金を返した顧客との均衡性の問題が提起されている」と述べた。

カード会社も資産管理公社が10〜20%の価格で不良カード債権を買い入れて、元金の70%を減免すると発表したおかげで、正規会員から「差別待遇」との抗議を受けていると訴えている。

韓国金融研究院の林炳迵(イム・ビョンチョル)研究委員は、「信用不良者を援助しながらもモラル・ハザードの問題を遮断できるよう、十分に返済能力のある悪徳債務者が『ただ乗り』するケースを防がなければならない」と語った。

東国(トングク)大学法科大学の李商永(イ・サンヨン)教授も、「元金70%の減免など行過ぎた援助は来年の総選挙を意識した人気取り政策だと疑われる可能性がある」と指摘した。



申致泳 車志完 higgledy@donga.com cha@donga.com