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焼け跡に…スプレイの落書き… 不安におびえる扶安郡民たち

焼け跡に…スプレイの落書き… 不安におびえる扶安郡民たち

Posted November. 21, 2003 23:13,   

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21日午後、全羅北道扶安郡(チョルラブクト・ブアングン)の水協の前には「嵐の前の静けさ」が漂っていた。

数日前のデモの激しさをうかがわせるように、市内には焼かれた車やタイヤなどが所々に残っており、道路と建物の壁には赤いスプレーなどで「核は死」と書かれていた。

公共の建物では戦闘警察が物々しい警備をしており、住民は三々五々集まっては心配げに今後の事態の推移について話し合っていた。

だが、日が沈み夜の帳が下りると、公共の建物への放火などが繰り返されるのではないかという心配で、市内全体が張り詰めたような緊張感に取り巻かれていた。

▲「光州事件を思わせる」〓乗客に「核廃棄場の白紙化汎扶安郡民対策委」の「闘争速報」を配っていたチョさん(51、タクシー運転士)は「夜になると、市内は光州事件を彷彿とさせる」とし、「ローソク・デモの行われた水協近くには近寄ることもできず、扶安邑外郭を回っている」と語る。

19日の西海岸高速道路の座り込みデモに参加したというチョさんは、「最初は、戦警が息子のように思えたのに、年寄りを盾でぶつのを見て情け容赦しなくなった」とし、「戦警が50代のおばさんを引きずって連行するのをテレビで見て、住民が興奮している」と言った。

常設市場でスナック店を運営している金さん(38、女)は、「蝟島(ウィド)の住民は借金が多くて廃棄場の建設に賛成している」としながら、「ここの住民は韓国水力原子力が広告を出している地域新聞はみんな破いてしまう」と語った。実際に警察がS地域新聞の社長自宅をも警備している。

郡庁の公務員の住民に対する感情も敵対感に近い水準だ。扶安郡庁政策広報担当公務員は、「扶安は無政府状態」とした。

郡庁のある幹部は、「大半の学歴が高くない農民と漁民が核反対団体の主張に洗脳され、政府の広報物を信じようとしない」としながら、「郵便局の配達人も乱暴されるかも知れないというので政府の広報物を配達しようとしない」と言った。郡庁の入り口には、住民の乱入を防ぐために砂袋を満載したコンテナ10基が置かれていた。

▲警察の対応〓警察は21日、夜間の放火デモなどを事前に遮断するために、警察力を75中隊約8000人に増やし、このうち33個中隊3500人を市役所などの公共施設を警備するために、市内にまで分散配置した。

警察は防御型の警備形式から道路検問検索を通じてデモ参加者を探し出し、市の内外でデモ隊に圧迫をかけることにした。このため扶安邑に進入する全ての道路に警察を配置し、照明車、放水車など鎮圧装備と高性能カメラなど証拠採集装備を補強した。19日のデモと関連して、全北地方警察庁は連行した住民20人のうち11人に対して暴力などの疑いで拘束令状を申請した。

▲住民の反応〓これに対して郡民対策委は、「大型惨事を引き起こす可能性のある放火を自制するよう住民に呼びかけているが、憤慨している住民は聞く耳を持たない状態だ」とし、「公権力に頼った鎮圧は事態をさらに悪化させるだろう」と反発した。

対策委は、「警察の事前の封じ込め策にもかかわらず、ローソク・デモは小規模でも続けるつもりだ」と明らかにした。

住民は、「非民主的な手続きで始められた核廃棄場招致に反発することは郡民の生存権問題なのに、政府が年内の住民投票を拒否し、対話が決裂した」とし、「公権力で取り押さえながら、合理的で合法的に対応せよということは話にならない」と主張した。



金光午  kokim@donga.com tesomiom@donga.com