2001年ワールドシリーズ最優秀選手(MVP)に輝くカート・シリング(37、アリゾナ・ダイアモンドバックス)のボストン・レッドソックス行きが秒読みに入った。
スポーツ専門チャンネルのESPNなど、米国の主要マスコミは25日一斉にボストン・レッドソックスとアリゾナ・ダイアモンドバックスがシリングのトレードに合意したと報じた。
このトレードの主な内容は、シリングを送り出すアリゾナがボストンから左腕のケイシー・フォサムや右腕のブランドン・ライオン、マイナーリーグの有望株を渡してもらった後、彼らをミルウォーキー・ブリュワーズの大型1塁手リッチー・セクソンを迎え入れるのに活用するということだ。つまり、一種のトライアングル・トレードのわけだ。
シリングは同日、アリゾナ州フェニックスの自宅に押し寄せた取材陣に対して、「ボストンからトレードを提案された」と確認した。トレードへの拒否権を持っているシリングは72時間以内にボストンと交渉した後、トレードを受け入れるか拒否するかを決めなければならない。
来年のシーズンまでアリゾナと契約しているシリングは1200万ドルの年棒に200万ドルのボーナス・オプションを保障してもらっている。シリングは普段から強チームへの移籍を望んでいたことから、ボストンが多年契約さえ保障すれば、トレードが実現するとみられる。彼は今年、負傷で8勝(9敗)に止まったが、2001年22勝、02年23勝を挙げた特急投手だ。
このトレードが予想通り進められれば、アリゾナ時代同じ釜の飯を食ったボストンの金炳賢(キム・ビョンヒョン)には「悪材料」に働くとみられる。ボストンは確実な先発のシリングが加わったことで、ペドロ・マルチネスと共に「ワンツーパンチ」を構成することになり、デレク・ロウとティム・ウェイクフィールドが3、4先発として登板する。このため、先発を狙う金炳賢(キム・ビョンヒョン)の立地はさらに細くなりそうだ。
それにボストンはFA(自由契約選手)市場に出たオークランド・アスレチックスの特急抑え、キース・フォークの迎え入れを進めていることから、金炳賢とはさよならを準備するのではないかという観測も出ている。
金相洙 ssoo@donga.com