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[オピニオン]康ヒョリ

Posted December. 01, 2003 23:21,   

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女性歌手の李ヒョリの人気が「鰻登り」に上がっている。最近、ソウル江南(カンナム)地域の形成外科には「ヒョリのようにしてほしい」という若い女性の注文が殺到しているという。『妻の眉毛を描く夫』というタイトルの本を書いた形成外科の金ヒョンチョル院長は、李ヒョリの魅力を次のように説明する。「卵型の顔に、東洋的な魅力を漂わせる目、セクシーポイントの唇、豊かなバスト、くびれた腰に大きくも小さくもないお尻、すらりと伸びた太股から脹脛のラインが、無駄なくしまっている」と。百聞は一見にしかず。インターネットサイトで、李ヒョリのイメージスライド・ショーを見ると、金院長の話がそれほど間違っていないのに気づくはず。

◆閣僚の中で、果然人気の高い康錦実(カン・クムシル)法務長官について、一部のマスコミが「康ヒョリ」というニックネームをプレゼントした。判事時代の康長官を記憶する人々は「康ヒョリ」というニックネームに肯ける心当たりがあるはずだ。若き康判事の顔立ちは、李ヒョリに似たところがあった。もちろん、今は違うが…。李ヒョリは咲き乱れる花であるが、40代も後半にさしかかった康長官の表情には、険しい時代の波にもまれた痕がある。康長官は判事を辞めてから、個人的に財政難と離婚といった辛い時期を経験している。そのうえ、長官というポストは人を疲れさせるものだ。

◆康大臣が法務長官に就任した当初、保守的な検察の雰囲気は冷ややかなものだった。司法試験の同期生を部長検事にもつ、40代の女性弁護士が法務長官のポストに就くことに対し、検察幹部らは明らかにプライドを傷つけられた様子だった。康長官は、内部の反発を克服して、安着に成功した。マスコミに映る政治家の写真をみると顔をしかめる国民も、康長官の写真を見ると笑みを浮かべる。康長官は写真うつりが良い。度を越さない破格、堂々たる発言態度、華やかなファッションも話題を呼んでいる。堅苦しい官僚と、目立つ性向の運動家が奇妙に同居している盧武鉉(ノ・ムヒョン)内閣のイメージが、康長官によって冴えてくる部分がある。「康ヒョリ」効果がそれ。

◆法務部の関係者が「康ヒョリ」というニックネームに対し、軽い抗議をしたという。厳格なる法務長官を20代の芸能人に喩えたマスコミの報道が快くないのは理解できる。とは言え、怒るほどのことでもない。李ヒョリは、顔立ちとプロポーションだけで人気を集めているわけではない。歌唱力に支えられない歌手の人気は、長く続かないものだ。長官も、最終的には業務能力を通じて評価されることになる。康長官が失敗を繰り返して人気が地に落ちれば「康ヒョリ」というニックネームを、むしろ李ヒョリ側が快く思わなくなるようなこともあり得るのだ。

黄鎬澤(ファン・ホテク)論説委員 hthwang@donga.com