米ニュース週刊誌「ニューズウィーク」最新号は15日、オサマ・ビン・ラディンが率いる国際テロ組職アルカイダはすべての力をイラクに結集させることにしたと報じた。
これによって、アフガニスタン・タリバンを支援している1000人以上のアルカイダ戦士と軍事訓練団のうち、3分の1以上がイランなどを経てイラクに忍び込んでいる、とニューズウィークは伝えた。
アルカイダのイラク内での活動方針は、先月ラマダン(断食月)期間中にアフガニスタンのコウスト地方で行われた秘密会合でタリバン側に伝えられたという。ビン・ラディンの代理人であるアルカイダの高位幹部3人は、この時、タリバンのリーダーであるモハメド・オマール側の密使2人に「アルカイダはかなり多くの戦士たちをアフガニスタンからイラクに移動させることにした」と通告した、とニューズウィークは伝えた。
ビン・ラディンは代理人を通じて、イラクが「米国十字軍」と一本勝負をするのにとても良い場所で、現在まではイラク抵抗勢力の攻撃が100%成功的だったと判断している、と明らかにしたという。
また、ビン・ラディンは代理人を通じて「イラクでは米国人の血を流させやすい。米国人たちは深い井戸におぼれている。アルカイダの戦死たちはイラクへ行きたがっており、私は喉が渇いている彼らに飲める機会を与えようとしている」というメッセージを伝えたというのだ。
これによって、ビン・ラディン側は、イラク内の活動を支援するために、アフガンのイスラム戦士たちに対する支援金を現在の月300万ドルから半分に削減する、と通告した。
ニューズウィークの取材員は、9・11同時多発テロ以前、オマールとビン・ラディンの会談のときに公式通訳士として勤めたシャラ・プーラ(仮名)で、彼は先月アルカイダとタリバンの秘密会合のときに通訳をしたという。
米国はこれまで、イラク内の抵抗勢力が外国から入ってきたイスラム戦士たちよりはサダム・フセイン元大統領の忠誠派が大部分だと明らかにしてきた。従って、ニューズウィークは、ビン・ラディンのイラク内でのテロ作戦が本格化すれば、これは来年の大統領選挙の勝利を願うブッシュ大統領にとって「良くないニュース」になる、と指摘した。
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