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米、グアテマラなど中米4ヵ国とFTA締結合意

米、グアテマラなど中米4ヵ国とFTA締結合意

Posted December. 18, 2003 23:34,   

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10年前、カナダおよびメキシコと北米自由貿易協定(NAFTA)を締結した米国が、17日、グアテマラ、エルサルバドル、ニカラグア、オンドラスの中米4ヵ国と自由貿易協定(FTA)を結ぶことで合意した。

米国は、さらにパナマ、エクアドル、ボリビア、ペルーなどとも同様の協定を進めており、NAFTAの南への拡大が続く見通しだ。

▲中米自由貿易協定(CAFTA)〓中米諸国の中で、保険・通信市場の開放に最後まで反対していたコスタリカは16日、交渉の決裂を宣言した。しかし、残り4ヵ国は難題だった繊維市場の開放問題を交渉のぎりぎりの段階でまとめた末、今後10年にかけて関税を引き下げることで合意した。

ゾリック貿易代表部(USTR)代表は「コスタリカとは数週内に争点で合意できる」と自信を示しており、来年はじめ米議会に提出する協定文案には中米5ヵ国がすべて含まれるものとみられる。

CAFTAは米国にとっては6番目のFTA。1993年、NAFTAの立ち上げに合意(発効は1994年)した米国は、以後イスラエル、ヨルダン、チリ、シンガポールと個別協定を結んだ。

▲CAFTAの波及効果〓米国がCAFTAに組み込もうとするコスタリカ、ドミニカに今回の4ヵ国を含んだ6ヵ国の対米貿易額は、300億ドル程度に過ぎない。しかし、中米諸国との貿易が、最終的に同地域の民主化を促し、武装勢力の存亡基盤を揺るがすものと米国は期待している。

ブッシュ米政権は、9月にメキシコのカンクンで開かれた世界貿易機関(WTO)閣僚会議の決裂と先月の米州自由貿易協定の妥結失敗、欧州連合(EU)に対する鉄鋼関税方針の変更などで、通商外交では落第点を取っていた。

とくに米国は、米州自由貿易協定と関連し、最後になって「開発途上国陣営の代弁者」を自認しているブラジルが、米国の農業補助金の廃止を持ちかけたことから協定が物別れに終わり、プライドを大きく傷つけられた。しかし、今回のCAFTAの合意に続き、中南米国との個別FTAが成功すれば、ブラジルを効果的に圧迫することができるようになるとAP通信など外電は評価している。

▲議会での成立がカギ〓CAFTAは、早くからも米国内の砂糖きび、大根の栽培農家と繊維業界の強力な反発にぶつかっている。中米産製品の値段がずっと安いからだ。さらに、来年は大統領選挙が予定されており、政界が有権者を意識して協定の批准に後ろ向きになりかねないという指摘の声が出ている。

ウォールストリートジャーナルは「このため、米政権が自由貿易団体を活用し、中米圏との貿易のメリットを業界に説明する説得作業に取り掛かるだろう」と伝えた。

米政権がドミニカの移民者たちの多く住んでいるニューヨーク地域の民主党議員支持票を取り付けるため、ドミニカをCAFTAに呼び込もうとするのも似たような布石だ。



朴來正 ecopark@donga.com