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経済チームの改造、「実務色」強い顔ぶれ

経済チームの改造、「実務色」強い顔ぶれ

Posted December. 28, 2003 23:18,   

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今回の経済チーム部分改造の一番大きな特徴は、専門性を備えて経済に精通した経済官僚の顔が出揃ったということだ。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の初の経済チームは、内閣の金振杓(キム・ジンピョ)経済副首相と大統領府の李廷雨(イ・チョンウ)大統領政策室長の「ツートップ体制」だった。

ところが今回、李政策室長が政策企画委員長になって事実上経済政策の第一線から退き、生粋の官僚出身である朴奉欽(パク・ポンフム)企画予算処長官が、政策室長に内定した。大統領職引き継ぎ委員会時代、経済チームで働いていた教授出身者は一人も新たに起用されなかった。

現実経済に対する経験の豊かな顔ぶれが出揃った新しい経済チームは、いわゆる「改革性」よりは、成長と雇用など、足元の経済を重視する実務型経済政策に重きを置くものとみられる。

▲「素人」より「玄人」、「理想」より「現実」重視〓現政権発足以来10ヶ月間の経済政策は、「右往左往」の混乱の連続だと評価されてきた。

理想的なアイデアこそあるものの、調整力に欠けて現実の中で起きる利害関係者たちの衝突を丸く治めることができなかった。貨物連帯ストなど相次いで起きた労使関係、セマングム政策など国策事業…。大きな懸案が発生するたびに、きちんとまとめることができなかった。労使葛藤と政策の混乱が新政権の政策の方向に対する国民の不安を募らせ、消費と投資が冷え込み、成長エンジンも見つからず、今年の年間実質経済成長率は3%にも及ばない見通しだ。

今回の改造で経済副首相と並んで、大きな政策の道程を描く大統領政策室長にバランス感覚と調整力に長けているとされる朴予算処長官が起用されたのは、このような限界を乗り越えたいという政府の意志の表れだ。

とりわけ最近現れ始めた「分配第一よりは成長第一、理想よりは現実」という政策基調が鮮明になる見込みだ。

金鍾奭(キム・チョンソク)弘益(ホンイク)大学経済学部教授は「これまで企業が投資を行わず、景気が低迷していた一番の理由は、懸案が利害関係者の声にぶつかりうまく解決できないなど、不確実性が高すぎたからだ。今回の改造では予測可能で安定した人材が大挙登用されただけに、このような不確実性が大きく減ることになる」という見解を明らかにした。

▲元経済企画院出身が大挙布陣〓今回の改造のもうひとつの特徴は、元経済企画院、その中でも予算室出身が大挙起用されたということだ。朴政策室長内定者はもちろん、金炳日(キム・ビョンイル)予算処長官内定者も、公職生活の大部分を予算室で過ごした予算通だ。

今回の人事対象ではないが、田允迵(チョン・ユンチョル)監査院長も元企画院で経験を積み、予算処長官まで務めた。このほか、予算処長官を務めた張丞玗(チャン・スンウ)氏が、物議をかもして退いた崔洛正(チェ・ナクチョン)海洋水産部長官の後任に指定されたのも同じ脈絡だ。

大統領府で朴政策室長内定者とラインアップにならぶ權五奎(クォン・オギュ)政策主席秘書官や金榮柱(キム・ヨンジュ)政策企画秘書官も、みな元企画院出身だ。また、金光琳(キム・クァンリム)財政経済部次官と卞良均(ピョン・ヤンギュン)予算処次官も企画院で官僚生活に足を染めた。

彼らは初任事務官時代から数十年間同じ釜の飯を食ってきた仲で、これからの政策調整に役立つものと思われる。それに対し、大統領府と内閣の経済チームには、金融分野の経験が豊かな人材が見当たらず、来年の経済政策の「雷管」とされる金融政策作りに限界があるという懸念の声も出ている。

▲経済界は歓迎、一部の市民団体は難色〓今回の経済チーム部分改造について、経済界は、これから経済政策で不確実性が大きく減ることになったと、おおむね歓迎ムードだ。

呉文碩(オ・ムンソク)LG経済研究院の常務は「来年の総選挙など、経済が厳しくなりかねない状況で『実務色』の強い経済チームで布陣を敷いた感じだ。少なくとも上半期には景気が本格的な回復の軌道に乗るように経済チームが一丸となって取り組むべきだ」と注文した。

それに対し、 経済正義実現市民連合の高桂鉉(コ・ゲヒョン)政策室長は「新政権に入って、その場しのぎの政策ばかりに終始してきた経済チームの舵取りである金振杓経済副首相が居座り続け、官僚体制がより強化されたのは残念だ。改革性は別としても長期的な経済構造調整の舵を取ることができるかどうか疑問だ」と述べた。



金光賢 崔永海 kkh@donga.com yhchoi65@donga.com