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無名の主婦弓士、五輪王者を破った

Posted January. 08, 2004 23:27,   

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勝者も敗者も顔に微笑み一杯だった。

8日、オリンピック重量挙げ競技場で開かれた「04ソウル国際インドア洋弓大会」女子部決勝戦。最後の1発を残して、108−107でリードした李ジョムスク(31、仁川市庁)が先に満点10点を射ると、観衆席から歓声が上がった。無名選手が00年シドニー五輪2冠王である尹美進(ユン・ミジン、21、慶煕大学)を破ったからだ。

10点ものを射ても試合を覆すことができなくなった尹美進はため息をついた後、最後の弓を引いた。9点。118−116で主婦弓士の李ジョンスクの勝利だった。身長154cmで国内女子選手のうち、最単身である彼女は20年間洋弓選手として一度も太極マークを付けたことがないだけに、喜びはひとしおだった。しかし、尹美進の顔にも失望の気配は見られなかった。

「お姉さんが10点を射た時『ゲームは終わったなあ』という気がしたんです。それでも最後まで最善を尽くそうと思ったが、矢が外れてしまったんです。良い経験をしました。」

尹美進も、今大会で気持ち良い雪辱をした。02釜山(プサン)アジア大会ベスト4入りで一撃にあった台湾選手をベスト8入りで破ったからだ。尹美進は2エンドで7点と8点を射て自滅した台湾選手を116−110で簡単に破った。準決勝では世界ランキング4位のギリシアのエバンジェリア・プサラと手に汗を握る合戦を繰り広げたあげく、117−116の1点差で勝利。実は、尹美進には今大会準優勝は期待以上の成績だ。

「70m距離で射る一般洋弓試合は自信があるのに、18m距離であるインドア大会では力が抜けます。2年前にはこの大会で最下位だったんです。五輪準備のため泰陵(テルン)選手村で70mだけ練習しています。18mは昨日1日だけ訓練して、この位ならうまくやったんです」。

韓国女子洋弓のエースである尹美進は、今年アテネ五輪で2冠王・2連敗という夏期五輪史上初の目標に挑戦する。すでに昨年ニューヨーク世界選手権大会2冠王(個人、団体)を占めて、その可能性を高めたはず。五輪よりもっと大変だという五輪出場権さえ獲得すれば2冠王・2連敗も夢ではない。「五輪を控えて良い経験をしたようです。新年に好スタートを切って気持ちいいですね。五輪に出たら、最善を尽くして良い成績を収めます。」



金相洙 ssoo@donga.com