「韓国国民が中国人とどこでも高句麗(コクリョ)史について論争できるようにします」
19日、初放送されるEBS「企画シリーズー・ソ・キルスの高句麗の魂を呼び覚ます」(月〜水夜9時)を進行するソ・キルス西京(ソキョン)大学教授は意気込んでいる。ソ教授は、高句麗の天文学を研究してきた金イルグォン博士をはじめ、高句麗研究会所属の学者たちとともに6週間計18回にわたって高句麗史を講義する。ソ教授は、1990年から中国内の高句麗の遺跡に自ら足を運んで積み上げてきた膨大な資料に基づいて講義と訪問記を伝える。
第1回では、中国が高句麗史を自国の古代史に組み込もうとするプロジェクトである「北東工程」の歴史学的な虚構性を指摘する。中国は「高句麗の滅亡後、高句麗の流民は大部分中国人になった」と主張しているが、ソ教授は、高句麗が渤海(パルヘ)につながったということを喚起する。第2回は、古朝鮮(コチョソン)→夫餘(プヨ)→高句麗につながる古代史をあげて、高句麗史が中国史ではないということを再確認する。
第3〜6回は、高句麗の最初の首都である卒本(チョルポン)と2番目の首都である国内城(クンネソン)に残っている旧城壁と長壽王陵(チャンスワンヌン)などの遺跡を紹介する。卒本は現在、中国の遼寧省桓仁市にあり、国内城は吉林省集安市にある。
第9、10回では高句麗が天に向かって法事を行った天子の国だったということを「三国史記」の記録と法事を行ったところである國東大穴(ククトンテヒョル・集安市所在)を訪れて明らかにする。当時、東アジアで天子の国のみが、天に向かって法事が行えたため、これは高句麗が中国と対等な関係だった意味として解釈できる。
一方、「招待特別講演の文化同行—新年企画・高句麗」(水木午後1時)を1日から放送している衛星KBSコリアは、14、15日シリーズを終える。14日「戦争史から見た高句麗と中国」では、ユン・ミョンチョル東国(トンクク)大学教授(歴史学部)が、中国の王朝である隋と唐が高句麗を外国として認識し、国際戦争を行ったことを説明する。15日「遺跡を通じて見た高句麗のアイデンティティー」では、ソ・キルス教授が高句麗史の現代的な意味合いを講義する。
kathycho@donga.com