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IOC資格停止の金雲龍氏、最後の砦失うか

IOC資格停止の金雲龍氏、最後の砦失うか

Posted January. 24, 2004 23:40,   

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19年間、国際オリンピック委員会(IOC)で中核メンバーとして活躍してきた金雲龍(キム・ウンヨン)IOC副会長(73)が24日、IOCから資格停止措置を受けた。韓国での公職辞任に続くもので、国際社会でも活躍の場を失う可能性が高くなった。

金副会長は先日、国会議員と世界テコンドー連盟(WTF)総裁、国技院院長の辞職を発表したが、IOC関連職責にはついては言及しなかった。そのくらい金氏にとってIOC委員は最後の砦だった。しかし、IOC理事会の資格停止決定で委員職まで危うくなった。

IOC理事会が今回の措置を下した根拠は、オリンピック憲章。憲章は「IOC委員と名誉終身委員長、名誉委員だと言っても、倫理に関わる事案に対する調査が進行中の間には、理事会の決定によって権利と特典、職務の全部あるいは一部を暫定的に剥奪することができる」と規定している。

とはいうもののIOCの今回の措置は以前の事例と比べても異例だ。1990年代以後、ブルガリアのイバン・スラコプ、米国のロバート・ヘルミック、インドネシアのモハマド・ハッサン委員らの場合、個人不正が判明し自国で刑事処罰の対象となったが、IOCは公開的に懲戒の動きをみせなかった。

このような前例にもかかわらず、IOCが今回の事件に迅速かつ厳しい措置を取ったのは、金副会長がすでに2回も倫理委員会の警告を受けているうえ、IOC内部に政敵の多い大物であるため、と分析される。金副会長は98年12月、マルク・ホドラー委員の暴露で明らかになった「ソルトレークシティー冬季五輪収賄スキャンダル」に関わったことで厳重警告を受けたことがあり、2001年のIOC会長選挙直前には過渡な公約で口頭警告まで受けた。

その上、金副会長は会長選挙で競争関係にあったロゲ現会長とディグ・パウンド世界アンチドーピング機構(WADA)会長らとIOC内部で対立する政敵関係にあったため、今回、直撃弾に当ったという分析もある。特に、金副会長は去年のプラハ総会でロゲ会長が支持したハイベリーに競り勝って副会長に選出されて以来、ロゲ会長との関係がさらにギクシャクした。ロゲ会長が検察捜査がまだ終了していないにもかかわらず、異例的に倫理委員会に真相調査を指示した後、理事会を通じて資格停止措置まで取ったのは、このためだと推測される。

IOC倫理委員会は現在、金副会長の大韓オリンピック委員会(KOC)委員選任を取りまく背任収賄とWTF基金横領不正などを調査しているとされる。これによって8月12日のアテネ総会で永久除名が推進される可能性すらもある。IOC委員の永久除名には、総会で出席委員3分の2以上の賛成を必要とされている。



金相洙 ssoo@donga.com