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[オピニオン]セントラルパーク

Posted January. 25, 2004 23:17,   

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映画の「恋人たちの予感(when Harry met Sally)」の中で、帽子を被ったサリーが宙に散らしていた、輝くばかりの落葉を覚えているだろうか。あの、華麗な紅葉と叙情たっぷりの風光を披露した場所が、ニューヨーク・マンハッタンのセントラルパークだ。「ホーム・アローン2」で、主人公の少年が探検した広々とした公園も、「ハンナとその姉妹(Hannah and Her Systers)」「フィッシャー・キング(The Fisher King)」「ゴーストバスターズ(Ghostbusters)」「ウォール街(Wall Street)」の舞台となったのも、このセントラルパークだ。サイモン&ガーファンクルが「荒れた海にかかる橋のように(Like a Bridge over troubled water)」を熱唱したのも、セントラルパークの屋外コンサートでの出来事だった。殺風景な摩天楼の森と高い犯罪率の「危険な都市」ニューヨークが、文化の都市としての風貌を維持していられるのも、偶然そうなったわけではない。

◆セントラルパークは、19世紀半ば、欧州の公園に感銘を受けたニューヨークの富豪たちが州政府に働きかけて造成された、米国初の計画公園である。小高い丘と沼地、砂利などに覆われ、住宅地として開発するには不向きな土地843エーカーを買取り、本格的な工事に取掛かった。当時、その土地には、アイルランドから移住した豚を飼育する農家と、ドイツ人の農家、そして1600人あまりの黒人が住んでいた。彼らを皆移住させ、ようやく工事に取掛かることができた。欧州から得たアイディアを、米国の地で計画的に実現させたという点において、セントラルパークの歴史は、米国の歴史に似ている。

◆その年輪ほど、セントラルパークは、豊かで多彩な面を持っている。ニューヨークの恋人たちは、ハリーとサリーが通った公園のカフェでコーヒーを飲んでは、ジョギングと釣りをし、夏は屋外コンサートを、冬はスケートを楽しむ。セントラルパークで屋外結婚式を挙げた後、子どもができると、21ヵ所もの子ども専用の公園と動物園、アンデルセンの銅像の周りを散歩する。150種に及ぶ樹は、一年中それぞれ違った自然を恵んでくれ、275種の鳥たちが飛んできては巣作りに励む。150年前、ニューヨークの富豪たちが好んだ、馬車に乗っての散歩も欠かせない楽しみの一つ。

◆ソウル龍山(ヨンサン)に駐留していた在韓米軍の基地が移転し、その跡に公園が造成されるということだ。小高い丘も、湿地もない平坦な土地、そのうえ、後ろに山を控え、江を見下ろす最良の土地に造られる公園であるから、ニューヨークのセントラルパークなど比にならないはずだ。そこに、平和に満ちたソウルの情緒が集結し、索漠とした都市を潤す、文化のオアシスとなってほしいものだ。

朴ソンヒ、客員論説委員(梨花女子大教授、言論学) shpark1@ewha.ac.kr