米国疾病管理センター(CDC)はアジア地域の鳥インフルエンザが人から人へと伝染する新型インフルエンザに変異した場合、世界を覆う伝染病になる可能性がある、と警告した。
スティーブ・オストロプCDC副所長は25日、「インフルエンザにかかった人が鳥インフルエンザウイルスに感染すれば、体内で2つのウイルスが交じり合って、2つの性質を併せ持った新型の変種ウイルスを誕生させうるようになる」と言った。
副所長は数年間潜伏していたヒトインフルエンザウイルスが再び現れたり、人に感染する可能性のある動物性ウイルスが変異を起こした場合、世界的規模のインフルエンザに発展するが、鳥インフルエンザは後者にあたると述べた。
これに先立って世界保健機関(WHO)も鳥インフルエンザウイルスが変異を起こして人から人へ伝染する可能性がある、と警告している。
米ミシガン大学の研究チームも、「鳥インフルエンザウイルスが広がり続けば、自ら変異を起こして人にも伝染する恐れがある。このウイルスが人にうつされれば大規模な伝染病が始まるだろう」と懸念を示した。
一方、香港政府は22日、中国境界地域で死体で発見されたハヤブサから鳥インフルエンザウイルスが発見されたと発表した。このため、鳥インフルエンザ発生事実を否認して来た中国政府に疑惑の目が向けられている。タイも2週間、鳥インフルエンザ発生事実を隠ぺいしたことがある。