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[オピニオン]オルチャン(イケ面)

Posted January. 26, 2004 00:45,   

한국어

既成世代が学習しなければならないネチズン用語がまた登場した。顔がきれいな人を「オル・チャン(韓国版イケ面:受けるマスク、という意の造語)」と呼ぶということを辛うじて覚えたのに、もう「カン・チャン(イケ面の強盗の意)」という言葉がまた登場した。特殊強盗の疑いで手配された李氏がとてもハンサムで「カンチャン」であることから出た言葉だ。「その顔で強盗をするなんて信じられない」「自首してタレントになれ」などネチズンの反応も多様だ。外貌に対する差別「ルッキズム(lookism)」が去年ミリアム・ウェブスター英語辞典に載ったとしても、私たちはここにテクノロジーを結合させて「オル・チャン」「カン・チャン」シンドロームまで作り出した。大韓民国のインターネット文化はやっぱりすごい。

◆顔だけがすべて?という言葉が出そうなところだが、切なくもこれは科学的な研究結果、裏付けられた事実だ。去年ノルウェーのオスロ大学が学生たちを対象に行った実験の結果、ハンサムな人は普通の犯罪者より20%も軽い刑を受けていることが分かった。デビッド・バースという米国の科学者は花嫁の第一条件が外貌ということは世界37の文化圏の共通現象だと言った。理由は意外にも科学的だ。大きい目と白い肌は若くて元気なことを表す。細い腰と大きなお尻は赤ちゃんを生みやすいという証拠だ。2世のための遺伝子工作がすぐ外貌至上主義に表れているということだ。

◆配偶者でオル・チャンを求めることに社会的悪影響が心配されるが、個人的な問題だ。カン・チャンに対する過度の関心も法がれっきとして存在するため、それほど心配はしなくてもよさそうだ。問題はオル・チャン崇拜が政界まで広がるという点だ。政党ごとに美男美女のアンカー引き抜きに力を入れており、政治家たちは政策や所信よりイメージとスタイル磨きに熱を入れる。すでに人ではないカメラが有権者に代わっているようだ。

◆オル・チャンを政治リーダーに選ぶと、どうなるかはフィリピンがよく示してくれている。1998年大統領に当選した元人気俳優のジョセフ・エストラダは腐敗と収賄、経済破綻などで3年もしないうちに民衆一揆で追い出された。今度も俳優出身のフェルナンド・ポーが大統領出馬宣言をするやいなや株式市場とペソが搖れた。高根の花がおいしそうに見えるのはモチが現実にないからだ。オル・チャンも画面の中にある時にその価値がある。検証されない「政治のオル・チャン」が現実政治に停滞をもたらすのではと気がかりである。

金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com