「結婚した後、自分のサッカーが生き返ったんですって。故郷のチームで最高の待遇を受けたんですから、次の目標は海外への進出です」
韓国五輪代表チームの「皇太子」崔兌旭(チェ・テウク、23)が30日、安養(アンヤン)LGを離れて韓国プロサッカーの自由フリーエージェント(FA)史上最高の移籍料を受けて、新生チームの仁川(インチョン)ユナイテッドFCのユニホームに着替えた。
移籍料は11億ウォン。28日、金大儀(キム・デウィ、水原三星)と金殷中(キム・ウンジュン、安養)の10億ウォンを2日ぶりに更新した国内最高額だ。契約期間は5年で、年俸は公開されていないが「2億+α」説が有力だ。
崔兌旭は1990年代末、李天秀(イ・チョンス、レアル・ソシエダード)とともに富平(ブピョン)高を高校最強チームに導いた後、00年プロ(安養LG)入りした。100mを11秒台で走破する速いスピードと中距離シューティング能力を兼ね備えており、青少年代表、五輪代表、国家代表をあまねく経て、「ワールドスター」誕生を準備している。
崔の優れた技量は最近五輪代表として出場したカタールとの親善試合で証明された。パラグアイとの第1戦でハットトリックを記録するなど、6ゴールを挙げて得点王に輝いた。
崔兌旭は結婚とともに勢いに乗ったケース。昨年12月20日に結婚した同い年の奥さんのチョン・ヘリョン(23)さんの話を聞いてみよう。
「兌旭さんとサッカーについてよく話します。未来への設計や補完しなければならない点、健康の管理など全てについて話しますね。兌旭さんは自分の短所が小心なプレーだということをよく分かっています。それで直そうと努力しています。故郷のチームに来たんですから、もっと良いプレーができると思います」
このカップルは新婚の楽しさを味わう時間もない。新婚旅行から帰ってきてから10日してすぐ五輪代表チームの転地訓練に合流して、4日前に帰った。31日には再びトルコへ転地訓練に行かなければならない。
「もちろんサッカーが先です。新婚の楽しさはしまっておきました」。新妻のチョンさんは、「兌旭さんのサッカーが結婚した後もっと良くなったそうですから嬉しいかぎりです。サッカーにだけ専念できるように助けるのが私の役割です」と話した。
崔兌旭の夢はイングランド・プレミアリーグへの進出。お金もお金だが、海外進出を積極的に助けるという仁川球団の約束が彼を動かした。
「何より故郷に帰ってきて嬉しいです。妻も故郷で新しい心でサッカーに邁進できることを望んでいます。今年は五輪の最終予選と本選がありますので、僕の努力次第で良いニュースを伝えられると信じています」
梁鍾久 yjongk@donga.com