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[社説]「遷都」は「支配勢力変化のため」か

[社説]「遷都」は「支配勢力変化のため」か

Posted January. 30, 2004 23:18,   

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盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が「首都移転は、時代と支配勢力の変化を意味する」としてそれとなく「旧勢力の根を断ち、新勢力が国家を支配するための遷都」に比喩したのは非常に誤った発想だ。易姓革命を通じて、王朝が高麗から朝鮮に移り、首都が開京(ケギョン)から漢陽(ハンヤン)に変わった時代に、大韓民国の国民が生きているような感じさえ受ける。

大統領府側は、「歴史に現われた遷都の意味」を言っただけだと説明する。しかし、今回の発言は、盧大統領が首都移転問題を単純に大統領選挙や総選挙戦略の一つとしてではなく、歴史や価値の転覆、人的清算を図っているのではないかという疑惑をうんでいる。歴史学者たちは、大統領の発言は政権交代を王朝交代と同一視するような時代錯誤の発想で、国家百年の大計を総選挙戦略に利用することと大差ないと指摘する。

大韓民国の大統領は、国民から5年間の国政運営を委任された地位であり、封建王朝の絶対君主ではない。また、大統領に当選したといっても、候補の時に掲げた公約を国民がすべて承認したように考えるのは独断だ。

盧大統領は就任後、国民統合と参加政治を折りに触れ強調してきたが、韓国社会の葛藤と分裂はこれまでになく深まった。このような時に、首都移転に対する大統領の不適切な発想と言行は、ともすれば国民を支配勢力と非支配勢力、新勢力と古い勢力に分けて、葛藤を助長するという憂慮が大きい。大統領の言及通りなら、次の支配勢力はまた新たな遷都を図り、国民は毎度天文学的な移転費用を支払わなければならないというのか。首都移転が特定政権、特定勢力の専有物になってはならない。