大統領選挙資金の不法募金を捜査している最高検察庁・中央捜査部(安大熙検事長)は30日、李会昌(イ・フェチャン)前ハンナラ党総裁の元行政特別補佐役の李興柱(イ・フンジュ)氏を任意同行の形で連行し、大統領選挙資金の不法募金とその流用について事情を聴取した。
検察は同日、ソウル市松波区芳荑洞(ソンパグ・バンイドン)にある李氏の自宅と松波区蚕室本洞(ジャムシル・ボンドン)にある新松波フォーラム事務所を家宅捜索し、李氏が保管していた通帳とメモ用紙などを押収した。
検察は李氏に対し、「ロッテグループから受け取った10億ウォンのうち、6億5000万ウォンを李氏に手渡した」としたハンナラ党議員、辛卿植(シン・ギョンシク)容疑者の供述が事実であるかどうかを問いただした。
李氏は李前総裁の個人後援会である「富国チーム」の総務を務めていたことから、検察は彼が他の政治家や企業から不法な大統領選挙資金を受け取ったかどうか、また、不法資金を集めた当時、李前総裁に報告したかどうかについても調べている。
しかし、検察は李氏が不法募金に直接関わった形跡が確保されない場合、李氏を在宅起訴する方針だ。
さらに、検察は同日、民主党後援会長を務めた当時、大宇(デウ)建設社とハイテック・ハウジング社などから2億4000万ウォンを受け取った疑いで再び事情聴取を受けた朴尚奎(パク・サンギュ)ハンナラ党議員に対し、事前拘束令状を請求した。
検索は朴議員が民主党からハンナラ党に党籍を移す際に、ハンナラ党からいわゆる「移籍料」として5000万ウォンを受け取った形跡もつかんでいるものとされ、朴議員の自宅を家宅捜索した結果、朴議員の金庫から現金と小切手5億ウォンが保管されていることを確認し、出どころを捜査している。
検察は金湖(グムホ)グループから債券1億ウォンを受け取った疑いがもたれている民主党議員の朴炳潤(パク・ビョンユン)容疑者に対しては、朴容疑者がこのカネを民主党議員の韓和甲(ハン・ファガプ)容疑者に手渡したといっており、韓容疑者は党の口座に振り込んだと主張していることから、事実関係を確認した上で在宅起訴することにした。
一方、検察は去年10月、SKグループ会長の孫吉丞(ソン・ギルスン)容疑者から「秘密資金の一部を韓議員に手渡した」という供述を確保していたが、3ヵ月後の1月28日に、韓容疑者の容疑をやっと確認したと発表した。
これに対し、検察はこれまで韓容疑者の容疑を確保したまま、3ヵ月が経った時点で拘束令状を請求したことをめぐって「やり玉の捜査なのでは」という疑問が提起されている。
丁偉用 viyonz@donga.com jefflee@donga.com