「私には夢があるため、どんな苦境も乗り越えていきます」
11日の京畿道水原市(キョンギド・スウォンシ)三一(サムイル)商高の卒業式で会った韓国バスケットボールの最長身センター、ハ・スンジンは一層成熟しているように見えた。去年12月7日、米プロバスケットボール(NBA)進出の夢を抱いて米国に向かっていた彼が、2ヵ月で帰国し卒業式に出席した。ハ・スンジンは、ここ2ヵ月が運動を始めてもっとも辛い時期だったと漏らした。
「訓練が終わると、くだびれて死にそうでした。それでも少し休む暇のあるフリースローの時間がどれほど懐かしかったか分かりません」
所属社SFXの紹介で米ロサンゼルス近くのサンタモニカに訓練キャンプを張った彼は、午前にはNBA出身のウィル・パジュ−とUCLAコーチ出身の二人など、専門のコーチから集中トレーニングを受けた。センターにとって重要なステップを再び身に付け、もみ合いとボールのハンドリング要領も覚え、新しいバスケットボールに目覚めた。
「短身選手にインターセプトされないためには、ボールをあごの下まで下げてはならないという言葉が印象的でした」
午後には厳しいウェイトトレーニングで弱点とされた体力アップに汗を流した。美しいことで有名なサンタモニカの海辺も、彼には地獄のようなものだった。「ふくらはぎまで覆う白い砂浜を1時間以上走ると、海の中に飛び込みたい時もあります」。身体のバランスを取るためのヨガもユニークな経験。
体系的なトレーニングのおかげで、ハ・スンジンは普段145kgの体重を保ちながらも、体の筋肉がよく発達している。手術を受けた左側の膝も何の異常もない。「体力さえあれば、弱点のスピードもおのずと解決されるはずです。最近は長く走ってもまったく疲れません」
同日の卒業式で功労賞を受賞したハ・スンジンは来週に出国し、6月のNBAドラフトに備える。
金鍾錫 kjs0123@donga.com