▲塾の「不敗神話」〓今回の対策に対し、ソウル江南(カンナム)など、私教育加熱地域の父母と生徒たちは「それで塾が消えるものか」という反応をみせた。
江南区のK高校に通っているカンさん(17)は「TVやインターネット授業のプログラムができれば、たぶんそのようなプログラムを改めて説明してくれる塾がまたしても生まれるだろう」と述べた。
中学生の子供を持つ母である金さん(40・瑞草区蠶院洞)は、「TVやインターネットで流すプログラムが、うちの子供のレベルにぴったりの教育を行ってくれるとは期待できない。塾や家庭教師を並行して、そのようなプログラムを参考にすることはできるだろう」と述べた。
ソウルの江北(カンブク)や地方の場合は、とりあえず期待を膨らます生徒と父母も多かったが、これまで数多くの教育政策の失敗にさんざん苦しんできたため、多くの人は「しばらく見守ってみたい」という受け止め方だった。
中学校2年生の子供を持つチェ・ウンスンさん(40・女)は、「一夜過ぎると変わるのが教育政策だ。またいつ替わるかわからない政策のみを頼りに、父母がすぐ家庭教師をなくすわけにはいかないだろう」と述べた。
塾業界も別に心配していないという反応。ソウル瑞草区(ソチョク)M塾の関係者は「そのような政策で、富裕層が塾を放棄するだろうか。いっそう差別化された教育を受けるため、より多くの金を払うだろう」と述べた。
高校選択権の拡大と関連し、人権教育実現父母連帯の金チョンスク釜山(プサン)支部長は「うれしいニュースだ。ところが、学力によるレベル別授業を拡大するとき、多くの父母がそれに同意するかどうかは見極めるべき問題だ」と述べた。
成均館(ソンギュングァン)大学の朴ソンス入学管理チーム長は、生徒生活記録簿の反映率を増やす方策について「内申点に対する信頼度が学校によって大きな違いあるため、簡単に決められる問題ではない」と述べた。
▲揺らぐ教権〓父母の教師評価参加に対し、父母らは「手遅れのような気がする」としながらも歓迎したが、教師および教員団体は「結局は教師に塾の講師になれと強制するものだ」と憤慨した。
高校生の子供を持つ金さん(43・女)は、「教育の需要者が教師の評価に参加するのは当然なことだ」と述べた。
しかし、韓国教員団体総連合会の韓載颿(ファン・ジェガプ)スポークスマンは「今回の対策は、人性教育も一緒に引き受けてきた学校教師の士気を低下させ、あげくの果てには教育の質の低下にまでつながるだろう」と憂慮した。
全国教職員労働組合の宋原宰(ソン・ウォンジェ)スポークスマンは「受験競争を和らげる根本的な解決策を欠いた今回の対策は、学校を塾化しようとする思惑にほかならない」と皮肉った。
梨花(イファ)女子高の金正文(キム・ジョンムン)教頭は、「今回の対策で、教育も大競争時代に入ることになった。しかし、父母が教師をどれくらい客観的に評価できるかは疑問だ」と否定的な立場を示した。
趙梨榮 lycho@donga.com ray@donga.com