23日、国防部のある関係者は「イラク追加派遣はベトナム派遣とはレベルが違う。ベトナム戦では戦闘兵だけを送っていたし、米国がすべての支援をしてくれた。しかし今回は軍需、輸送、戦闘、情報などすべてを我が軍が責任を負う史上初の事例だ」と話した。
派遣装備と物資に関する最大の悩みは米軍との差別化だ。米軍とは違う模様の軍服、個人装備、車両などを利用することによってテロ予防を図ることができるのだが、韓国軍の装備や物資だけでは兵士たちの安全確保が難しいのが問題だ。
韓国軍は装甲車20台余りと防弾ジープ及びトラックなどを持っていく予定だが、米軍の砂漠用車両や日本自衛隊の軽装甲車のように、起動性と強い防護力を同時に揃えた移動装備は不足している。このため国防部は米軍から砂漠用車両61台を借りる案を検討しながらも、それでは米軍と差別化が図れなくなるため頭を抱えている。
米軍ヘリをおよそ18機を借りる予定だが、これも悩みの種だ。不慣れな地域の交戦では空中で敵の動きを捉えて、韓国軍の安全な移動路を確保することが重要だが、米軍ヘリで移動する韓国軍をテロ集団がいったいどう受け止めるのか憂慮せざるを得ない。
米軍との差別化のために韓国軍の装備を主に使用する場合は、現地での米軍からの部品調逹が不可能になるのが問題だ。各種の軍需物資輸送には米軍の装備や物資を利用しなければならない。
夜間のテロに対処するための夜間透視鏡はとり急ぎ国内部隊から調達したが、3000人余りの派遣兵士が使うには全然足りない。爆発物検知のための軍犬は国内空港の需要にも追いつけない状況にあり、派遣部隊には最初から配置することができなかった。
ある防衛産業会社の関係者は「このすべてのことは予算と直結している。これからでも兵士たちの安全のために派兵予算を全面的に見直す必要がある」と強調した。
国防部は最初に発表した2296億ウォンの派兵予算案を調整して、今週中に企画予算処と予算協議に入る予定だ。イラクのサマワに1000人を派遣する日本は400億円(約4000億ウォン)規模の派遣予算をすでに確保している。
崔虎元 bestiger@donga.com