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[社説]このまま破局に突っ走るのか

Posted March. 09, 2004 22:51,   

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向い合って走る2台の機関車が衝突してしまうのか。憲政56年にして初めて現職大統領に対する弾劾案の発議を見守らなければならない国民の心情は不安で重い。頑として弾劾案を進めようとする野党2党や、やるならやってみろと言わんばかりの対応の大統領府に、いざ国と国民を心配する姿は見受けられない。

いくらでも政治力で解決できた事案であるにもかかわらず、極限の状況にまで追い込む政界の無謀さに言葉を失うほどだ。いかなる大義名分を言っても、今の弾劾政局は、各政治集団が総選挙を控えて自分たちの利益に少しでも有利な方向に導こうという考えに違いない。これは、国民を政略中心の悪しき政治に強制動員するも同然だ。

何よりも盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の責任が大きい。はじめから選挙法を違反せず、中央選挙管理委員会の選挙法違反決定を謙虚に受け入れ、国民に謝罪したなら、弾劾が発議される状況にまで至らなかったはずだ。盧大統領は、理由がどうであれ、弾劾が発議された初の現職大統領として記録される点を恥ずべきである。

事情がこうであるにもかかわらず、大統領府とヨルリン・ウリ党は、「何が悪いのか」、「クーデター的扇動政治だ」という言葉だけを繰り返しており、納得することはできない。一戦も辞さないと覚悟した姿勢が、事態をより悪化させているのではないだろうか。

野党は、弾劾案の議決に先立ち、その程度の選挙法違反の事案が大統領弾劾の事由になるのか、再度冷静に振り返る必要がある。不正疑惑と不法大統領選挙資金で混乱した今の国会が、果して大統領を弾劾する資格があるのかという世論の指摘も、切実に受け止めなければならない。特に弾劾政局を主導している民主党は、「(反盧)」にだけ偏り、大統領の進退がかかった重大事を過度に感情的に扱っているのではないか問わずにはいられない。

政治が乱れれば、その被害はそっくりそのまま国民に降りかかるしかない。弾劾政局が続き、国論は分裂し、国政も乱れている。政治が、国民を楽にさせるどころか、このように疲れさせていていいのだろうか。

まだ解決策はある。盧大統領は謝罪して、野党は弾劾案を取り下げればいい。そうせずに「気」争いだけを続ければ、国は滅びる。