第17代国会議員を選ぶ総選挙を1ヵ月後に控えて、金銭供与などまん性的な選挙不正が次々と摘発されている。ク某氏(51・女)は、仁川(インチョン)地域で出馬する予定の夫の競争相手に「候補を辞退した後、夫の選挙事務長として活動すれば、現金100万ウォン(約10万円)を渡す」と提案して、身柄を拘束された。
先月、事実上の与党ヨルリン・ウリ党が大田(テジョン)地域の総選挙公認候補選び党内選挙に立候補したチャ某氏(43)は、地方区内の欠番になっている電話番号およそ30個を再開通した後、この電話番号の名義者を党内選挙投票者に申請、不正な方法で8人の投票者が選ばれるようにした疑いで、身柄を拘束された。
コ某氏(47・女)容疑者は、マスコミ社のインターネットサイトの読者コミュニティに「某議員は政治詐欺師で、記者と不倫を行った」と誹謗(ひぼう)するなど、161回にわたって政治家24人に関する虚偽事実をまき散らし、身柄を拘束された。
ホームレスが候補予定者を脅迫し、身柄を拘束されたケースもあった。朴某氏(39)らホームレス2人は、総選挙に出馬しようとする候補予定者に「10万ウォンをくれなければ車を壊す」と脅迫し、候補予定者から2万ウォンを着服した疑いで逮捕された。
最高検察庁が16日発表した総選挙関連犯罪者の取り締まり現況によると、総選挙と関連し立件された選挙法違反者は737人で、第16代総選挙の同期間(356人)に比べて2倍以上増えている。
最高検の安昌浩(アン・チャンホ)公安企画官は「選挙法違反者が急増しているのは、総選挙の競争率が過去最高になるなど選挙が過熱しているのも一つの理由だが、検察がいつになく厳正な取り締まりを行ったことが、さらに大きな要因とみられる」と話した。
最高検は16日、宋光洙(ソン・グァンス)検察総長、洪景植(ホン・ギョンシック)公安部長などが出席したなかで選挙状況室の開設式を行い、24時間の捜査体制に突入したと発表した。
李泰熏 jefflee@donga.com