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「コメの再交渉」が本格化 関税化猶予に重き

「コメの再交渉」が本格化 関税化猶予に重き

Posted March. 28, 2004 23:18,   

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豪州が「コメ再交渉」意志を伝えてきたことから、1995年以来棚上げされていたコメ市場の開放問題が再び争点になった。

コメは、農業所得の半分近い品目である上、食料安保とも直結する主穀であるため、再交渉自体が今年最大の農政懸案になりそうだ。

▲URの関税化猶予、年末で期限切れ〓韓国は1994年に妥結したウルグアイラウンド(UR)交渉で、毎年義務輸入量を拡大する条件で、コメの関税化を10年間猶予してもらった。この措置が今年末に期限切れになるため、韓国はコメ市場の開放について再交渉に取り組まなければならない。

交渉相手国は、今回交渉に参加意志を表明した豪州以外にも、米国、中国、タイなどがあげられる。交渉相手国と9月末までに合意にこぎつけなければ、コメ市場は自動的に関税化に転換される可能性が高い。もちろん、貿易紛争訴訟の手続きを踏んだり、交渉を延長させることが可能だという声もあるが、その可能性はそれほど高くないというのが専門家たちの分析だ。

▲名分か実利か〓いったん、関税化の猶予に重きを置いて交渉に取り組む方針だ。市場開放を前提にしたコメの関税化が農民の猛烈な反発につながりかねないからだ。

これに米国、中国、豪州などコメ輸出国との再交渉で、市場開放を最小化する「交渉の切り札」として利用するという思惑もうかがわれる。最初から、関税化に対する交渉を始めるより、関税化の猶予問題から切り出して、コメ輸出国の「交渉力」をある程度弱体化させるという狙いだ。

ところが、韓国が関税化の猶予に固執すれば、コメ輸出国が関税化に転換した際に輸出できる量より多い「低率関税割当量(TRQ)」を要求する可能性も排除できない。コメ輸出国が韓国政府に関税化の猶予という「名分」を与える見返りとして、より多い輸出量を確保する「実利」を求める可能性もある。「関税化でいくのがむしろ得だ」という一部の指摘が出ているのもこのためだ。

▲同床異夢のコメ輸出国〓米国は、カリフォルニア産コメが韓国人に受けているということに目をつけている。在韓米軍を通じ、市場に不法流通しているカリフォルニア産コメが、韓国で相当な人気を得ているだけに、コメ市場が開放されれば、十分な市場が確保できるだろうとみている。

しかし、中国産コメに比べ、価格が割高なため、関税化の変わりに義務輸入量を増やすように要請してくる可能性も排除できない。中国は、関税化を要求する可能性が高い。米国や豪州産コメに比べ、輸送費用が安い上、生産単価も低くて価格競争力があるとみられるため。

豪州は、コメ再交渉で市場開放の幅を緩和する代わりに、韓国に輸出する牛肉と小麦に対する輸入量を増やすように要請する可能性がある。



宋眞洽 jinhup@donga.com