MP3フォンの使用を制限するかどうかをめぐる著作権団体と携帯電話業者間の葛藤が終止符を打ったことから、MP3フォンの販売が本格化する展望だ。
情報通信部は2日、韓国音源製作者協会(音製協)など音源権利者団体と三星(サムスン)電子、LG電子、KTF、SKテレコムなど携帯電話関連業者が、著作権者の許諾無しにMP3フォンでMP3ファイルを再生できる時間を、今後2ヵ月間、72時間(3日)に制限することに合意したと発表した。
音製協は、「MP3プレーヤーと個人携帯端末(PDA)、スマートフォンなどのMP3ファイル活用に対しても同一な措置を要求する」と発表し、また他の波紋が予想される。
▲MP3フォンってそんなに大したものなの?〓MP3フォンはMP3プレーヤー機能を取り揃えた携帯電話だ。デジカメとキャムコーダ、個人携帯端末の機能を吸収した携帯電話がMP3プレーヤーのポストまで奪おうとしているのだ。
LG電子は先月、業者のうち真っ先にMP3フォン「LP3000」を市場に公開し、三星電子も早いうちにMP3フォン「V4200」を発表する予定だ。価格は50万ウォン台。
この二社のMP3フォンは100MB前後の大容量フラッシュメモリーを内蔵しており、MP3音楽を15〜20曲ぐらい保存できる。
LGテレコムとKTFがそれぞれ5万人あまりと1万人あまりの予約加入者を確保するなど、MP3フォンがヒットする兆しが察知されている。
MP3フォンには著作権認証を受けられなかったファイルの場合、許容時間が過ぎれば再生されないようにする機能がある。
▲白熱する論難〓著作権団体がMP3フォンの登場に敏感に反応する理由は、携帯電話の波及力のためだ。
音製協などは3500万の加入者を土台に、携帯電話がMP3プレーヤーの機能まで取り揃えた場合、不法コピーが増えて、アルバム販売が減少することを懸念している。
韓国の携帯電話販売台数は月平均200万台で、MP3プレーヤー(13万台)を大いに上回っている。
消費者サイトのダナワのチョン・セヒチーム長は、「MP3フォンが256MB容量以下の中低価MP3プレーヤー市場を大いに蚕食するだろう」と見通した。
しかし消費者たちは、「正当な対価を払って買ったCDアルバムをMP3ファイルに変えて聞くこともできなくなる」といって、MP3フォンの機能制限に反対している。
2ヵ月後、MP3フォンの再生時間制限が解除されるか、音質制限など機能制限がより一層強化されるかは、今後の交渉結果によることとなった。
金泰韓 freewill@donga.com