「分裂する政党」に投票しろと言うのか。
文盛瑾(ムン・ソングン)氏に続き、「盧武鉉(ノ・ムヒョン)を愛する人々の会」(ノサモ)の中心的役割だった明桂南(ミョン・ゲナム)氏が、「総選挙後のヨルリン・ウリ党分党論」を提起した。両氏の言葉は、総選挙後にウリ党で路線闘争と利害の衝突が避けられないことを予告している。
盧大統領の政治的同志として政権勢力内部で彼らが占める地位を考えると、決して聞き流すことのできない発言だ。いかなる大義名分を掲げて苦しい説明をしても、両氏の言葉は、結局有権者に「分裂する政党」に投票しろという言葉と大差がないのではないか。
明氏は、「弾劾後に党の支持率が上がり、資格のない人が寄り集まった」と言った。これに先立ち文氏は、「話にもならない人が候補にたくさん選ばれた」と話した。両氏の言葉通りなら、今のウリ党には資質と人品に欠けた人々が「烏合の衆」のように集まっているわけだ。このような不適格な人物をふるいにかけることもできず、外見だけ華やかに「新しい政治」や「新党」を叫ぶことは、国民を愚弄することである。
何よりも、ウリ党のアイデンティティを問わざるを得ない。両氏と意思を共にする人だけが真の党員なら、ウリ党が追求する目標とは一体何なのだろうか。
両氏は、発言が波紋をもたらすや、昨日ウリ党を離党した。しかし、離党で問題が終わったのではない。党籍と関係なく、彼らは依然として党の総選挙勝利のために最善を尽くすことを明らかにし、盧大統領の側近という立場も健在だ。
ならばウリ党は、両氏の分党論をどう考えているのか。党のアイデンティティが何かを明らかにしなければならない。有権者としては、このような状況で1票をこうウリ党の要求に混乱するだけである。