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[オピニオン]「スーパーマン」とともに生きるということ

[オピニオン]「スーパーマン」とともに生きるということ

Posted April. 19, 2004 22:34,   

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「英雄とは力持ちではなく、力を使う知恵と勇気のある人のことです」。映画「スーパーマン」の主人公であるクリストファー・リーヴはインタビューを受けるたびにこう語った。1995年の乗馬事故で半身不随となり動けなくなると、リーヴの返事は違ってきた。「いくら深刻な障害があっても、根気強く努力し耐える平凡な人こそ、まさしくスーパーマンだと思います」。全身麻痺患者の演技をしながら、現実でないことに安堵したと偉そうな口を利いたこともあるというリーヴ。車椅子に座るようになってからは、何もしないか、何かをしようとするかのうち後者を選んだのだから、やはりスーパーマンらしい。障害者のための財団を作り、障害者健康保険について議会で証言するなど、依然忙しいながらも楽しく過ごしている。自分の夢は決して障害を負うことはないと語りながら。

◆数日前、ソウルのイエル小学校でも小さなスーパーマンが生まれた。聞くことも話すこともできない聴覚障害者のチョ・テミン(13)君が児童会会長に当選したのだ。厳しい努力の末、日常の対話はたどたどしいながらもできる程度になったが、誰もそれを弱点として攻めなかった。選挙公約も率直そのものだ。自分よりも他人を先に配慮する子供になろう。大人たちはテミン君を会長に選んだこの学校の児童の純粋さに、もっと感動した。障害に対する偏見なしに「人柄」だけを見た子供たちは、スーパーマンと生きる術を知っている民主市民だった。

◆ヨルリン・ウリ党の比例代表順位1番である張香淑(チャン・ヒャンスク)さんは身体障害のためにおよそ20年間外出もできなかった。公教育さえも受けたことがない。障害者は人間としての尊厳と価値を尊重される権利があり、国家と地方自治体は障害者の福祉を増進する責任があると明示した障害者福祉法は事実上死法だったようだ。国会では障害者移動施設や議席を作ったというが、こうした施設を整えるべきところが国会しかないわけではない。

◆20日の障害者の日にあわせて、政府は来年下半期から駅、空港などの交通施設とバス、地下鉄など交通手段に障害者のための便宜施設を必ず設置するよう立法予告すると発表した。施設に劣らず重要なことは、障害者と一緒に暮らす非障害者の態度ではないかと思う。障害者に対する偏見こそ、精神的な障害であり、障害者の権利に目をそらす社会こそ恥ずべき社会であることをもう一度肝に銘じなければならない。

金順鄹(キム・スンドク)論説委員yuri@donga.com