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韓日共同研究チーム、「父なき鼠」に成功

韓日共同研究チーム、「父なき鼠」に成功

Posted April. 22, 2004 23:12,   

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韓国と日本の共同研究チームが精子なしに卵子の組み替えだけで「父なしの鼠」を誕生させるのに世界で初めて成功した。

これは、「哺乳類は単位発生が不可能だ」と言う既存の科学界の常識を覆したものだ。

英国の世界的な科学誌「ネイチャー」は22日付発行版で、「人間にもこのような事が可能なのか」という副題をつけて、同研究結果をトップ記事で報道した。海外の各マスコミは「人間に応用される可能性があるため、生命倫理論争を巻き起こすとみられる」と伝えた。

同研究は、日本東京農大の河野友宏教授ら3人が手がけていたが、途中から韓国のバイオベンチャー企業であるマクロゼンの朴ウンソン研究員とソウル大医学部のソ・ジョンソン教授が研究に合流した。

単位発生とは、精子なしに化学的反応だけで卵子が細胞分裂を起こして個体を作り出す生殖方法をいう。蟻、蜂、アブラムシ、微塵子など昆虫と一部の魚類は可能だが、哺乳類は不可能だとされていたのが今までの定説だ。

研究チームは、未成熟段階では卵子と精子の遺伝子構造がほぼ同じだという点に着眼し、鼠の卵母細胞遺伝子を組み替えて精子とほぼ同じ状態にした。この卵母細胞を成熟させて、他の鼠の卵子に精子の代わりに移植した後、化学物質で刺激して細胞分裂を起こさせた。

その上で、胚芽を成熟させる実験を460回実施した結果、鼠10匹を誕生させるのに成功した。

しかし、まともに育ったのは1匹だけ。「父なしに」生まれて現在15ヵ月になったこの鼠は、正常な受精を通じて12匹の子供を産んだ。

ソ教授は、「韓国の研究チームは自体製作した高密度遺伝子(DNA)チップを利用し、19.5日の妊娠期間中に段階別に遺伝子がどのように作動するのかを追跡した結果、今回生まれた鼠が正常出産された個体と遺伝子の面でほとんど差がないことが分かった」と話した。

研究をリードした河野教授は、「次は豚を利用して実験する計画だ」としながらも「この実験方法を人間にそのまま適用するのは不可能だ」と語った。



hanscho@donga.com wolfkim@donga.com