農家の借金がここ10年間約4倍に増えているのに対し、所得は1.57倍増に止まった。1993年から02年までの10年間政府予算57兆ウォンが農村に支援されたが、農民たちの暮らし向きは逆に悪化していることを意味する。
22日、統計庁が発表した「2003年農家経済調査の結果」によると、農家一世帯あたりの平均負債は2697万1000ウォンで、10年前の1993年(682万8000ウォン)より3.95倍が増えた。それに対して年平均の農家所得は、同期間に1692万8000ウォンから2654万3000ウォンと56.8%増に止まり、年間所得が負債規模にも及んでいないことが浮き彫りになった。
▲「見かけ倒れ」の農業支援政策〓1993年基準で年平均農家所得は1692万8000ウォンであるのに対して、負債は682万8000ウォンで年間所得が負債より多かった。ところが、03年には年平均所得(2654万3000ウォン)より負債(2697万1000ウォン)が多くなった。1年間を所得の一文も使わずに蓄えても借金を返済しきれない羽目になったのだ。
韓国農村経済研究院の崔世均(チェ・セキュン)主任研究委員は「ウルグアイラウンド(UR)交渉以来施された政策支援資金は、融資の割合が高かった上、資金の執行が効率的に行われず、農家の負債規模をかえって増やした格好となった」とし「政府が今後10年間、自由貿易協定(FTA)の締結による農民被害を減らすために支援される投融資金119兆ウォンは、補助金の割合を高め、厳しい審査を経て支援対象を決めるべきだ」と指摘した。
▲「農業だけでは生活は成り立たない」〓昨年年平均農家の所得は02年(2447万5000ウォン)に比べ、8.4%増え、1999年8.9%以来一番高い伸び率となった。
所得の種類別には農業所得は一世帯あたり平均1082万5000ウォンで、前年比4.0%減となったが、商売や民宿など農業以外の所得は882万5000ウォンで8.4%増加したものと集計された。
このため、農家所得のうち農業所得が占める割合である農業依存度が40.8%で、前年(46.1%)より5.3ポイント低下した。
統計長の宣柱大(ソン・ジュデ)社会統計局長は「段階的な農業市場の開放を見据え、農民たちが農業に対する依存度を減らす代わりに、観光業など、他の分野の所得比重を高めている模様だ。しかし、農業依存度が日本(14.5%)に比べては、依然として高い方であるため、代替所得源を掘り起こす農民たちがこれからさらに増えるだろう」と分析した。
宋眞洽 jinhup@donga.com