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「集中空爆を受けた様子」目撃者たちが伝える北朝鮮爆発事故現場

「集中空爆を受けた様子」目撃者たちが伝える北朝鮮爆発事故現場

Posted April. 23, 2004 22:54,   

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「地球が割れるような大きな轟音とともに立ち込める真っ黒な煙が龍川(ヨンチョン)駅周辺を覆った」。

23日、中国国境都市・丹東で会った北朝鮮龍川駅の爆発事故の目撃者らは驚いた胸をまずなでおろした。龍川駅と丹東の間は20km足らずの距離。目の前と言えるほど近い距離だが、丹東の表情からは龍川駅の事故は感知されない。物資を積んだトラックは普段とおり北朝鮮に向かっており、北朝鮮の1日観光も相変わらず行われていると現地の人々は伝えた。

しかし、北朝鮮と中国を行き交って事業を営む北朝鮮人や朝鮮族は、龍川駅の事故現場周辺で見たり聞いたりした話を伝えながら「北朝鮮側が事故発生の事実そのものを統制している」と口をそろえて話した。

▲爆発瞬間〓金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮総書記が中国訪問(19〜21日)を終えて特別列車で龍川駅を通ってから9時間後の22日正午頃。

金総書記の列車が駅を通過した後なので、龍川駅の関係者らは「非常状況」の緊張感から脱していた時間だった。龍川駅の運転組(指令室)は金総書記の列車通過のために駅の外側に回避しておいた貨物列車を再配置するために操車工(線路入れ替えの担当者)と機関士らに慌ただしく指令を送っていた。

龍川がパニック状態に変わったのはその時だった。鼓膜が裂けそうな爆発音がして、LPガスを積んだ貨物列車から真っ赤な火だるまと共に黒い雲が噴き出した。空高く飛んだ破片が北西方向へ約16km離れた新義州(シンウィジュ)一帯まで飛ぶほど、爆発は強力だった。

駅周辺の街並とアパートが崩れてガラス窓はすべて割れた。隣近の保衛部建物と学校など4棟の建物が全壊した。崩壊した学校は駅から約200〜300m離れている。授業中だった学生たちと住民の多くが崩れた建物に埋められ、黄色いほこりが空を覆った。

龍川駅周辺に密集した住宅街は惨憺たる様子そのものだった。家の外に飛び出した住民らは戦争が起きたと思って慌てていたと、目撃者たちは伝えた。町のあちらこちらに、爆発で血だらけになった人が数え切れないくらいだ。龍川駅一帯はまるで集中的な空爆を受けた直後の様子を見るかのようだった。

▲封鎖された龍川駅〓北朝鮮と中国を行き交う中国国際列車は同日午前7時半頃、丹東駅に到着した。普段どおりなら午前9時半頃、鴨緑江(アプロクガン)の鉄橋を通って新義州に向かわなければならないが、爆発事故のため丹東駅でしばらく停車してから北朝鮮に向けて出発した。

丹東で会ったある貿易商は「鴨緑江を通った中国国際列車は龍川駅ではなく、南新義州から枇峴郡(ピヒョングン)の白馬(ペクマ)労働地区方向へとコースを変えて移動した」と伝えた。

龍川駅事故の余波のためか、丹東と新義州を行き交う車両の数も少なくなった。週末を控えて車両が列をなす普段とは大きく異なる様子だった。人の移動も著しく減った。

▲事故収拾に努力〓北朝鮮当局は事故発生直後、非常事態を宣布して事態収拾に入っており、龍川邑一帯の出入りを統制した。爆発事故で国際電話線も途切れた。

北朝鮮の放送と通信は爆発事故に関するニュースは一切伝えていない。金総書記の中国訪問の結果とメキシコで「金貞淑(キム・ジョンスク)教育文化研究所」が結成されたというニュースだけを主要ニュースで報じた。

死傷者は事故直後、近くの病院に運ばれたが、医療装備及び運搬車両不足で速かに対応し切れなかった。中国は北朝鮮の事故ニュースが伝えられた直後、直ちに支援意思を示した。



yshwang@donga.com