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中小企業向け貸出の満期、67%が今年集中 金融市場に不安材料

中小企業向け貸出の満期、67%が今年集中 金融市場に不安材料

Posted April. 26, 2004 23:24,   

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金融機関が貸し付けた中小企業向け貸出の約70%の満期が今年中に回ってくることから、金融市場の不安が懸念されている。内需低迷のため、相当数の企業に融資金返済の能力がないためだ。

このため、政府と金融機関が中小企業の構造調整を急いでおり、相当数の中小企業がワークアウトを避けられない展望だ。

▲今年満期の中小企業貸出金は160兆ウォン〓25日、金融監督院と金融界によると、昨年末現在、国内銀行の中小企業向け貸出残高は236兆4000億ウォンで、このうち67.6%にあたる159兆8000億ウォンの満期が今年に集中されていることが分かった。

これは今年で満期になる金融機関の家計向け貸出105兆ウォンを遥かに上回る規模だ。そのうえ、大半の中小企業が最近、内需の低迷と原資材価格の上昇で経営難に喘いでおり、満期に合わせて貸出金を返済できない企業が続出する見通しだ。

中小企業向け貸出のリスクが膨らむにつれ、銀行は新規の資金支援を渋っている。金融機関の中小企業向け貸出は02年に月平均3兆4000億ウォンずつ増加したが、03年には2兆7000億ウォン、今年に入ってから3月まで毎月2兆3000億ウォンずつが増加するのに止まっている。

三星(サムスン)経済研究所の丁文建(チョン・ムンゴン)専務は、「中小企業の経営難が深刻な状態なので、銀行がいっぺんに貸出の回収に乗り出した場合、中小企業が倒産し、その影響で金融機関に不良債券が増え金融市場全体が不安になる可能性もある」と指摘した。

▲中小企業の資金難解消は見込めない〓中小企業の資金難は回復する兆しがあまり見えてない状態だ。

企業(キオプ)銀行が最近、2064社の中小製造業者を対象に調査した「3月の中小製造業動向」によれば、対象企業の31.3%が「前月より資金事情が悪化した」と回答した。これと同じ質問に対する回答は1月に35.0%、2月に32.8%など減少傾向にあるが、3ヵ月連続で30%を上回った。

経営難で廃業するベンチャー企業が増えるにつれ、ベンチャー企業の数も減り続けている。中小企業庁によると、3月末現在、ベンチャー企業指定会社の数は7464社で昨年末比で238社が減少した。

これはベンチャー企業が最も多かった01年末(1万1392社)に比べて3828社も減った数字だが、今年に入ってからは1月に95社、2月に66社、3月に77社が廃業している。

中小企業の平均稼動率も60%台を脱せずにいる。中小企業協同組合中央会が発表した「生産設備平均稼動率調査」によると、3月の中小製造業稼動率は68.5%で、昨年2月以来14ヵ月連続で60%台に止まっている。

▲相当数の中小企業、構造調整が不可避〓政府と金融界は、全ての中小企業を再生させるのは不可能だということで認識を共にしている。

李憲宰(イ・ホンジェ)副首相兼財政経済部長官は22日の定例ブリーフィングで「いまの状態を維持するのは無理で、中小企業の構造調整を後押ししていかなければならない。実態調査を行った上で、中小企業庁と銀行の意見を反映する」と話した。

財政経済部は来月、世論調査機関に依頼し、5000社の中小企業の経営実態を調査することにした。また、調査結果の出る6月からは、競争力ある中小企業に対しては貸出の満期延長と信用保証の拡大などの支援を行うが、再生可能性のない中小企業に対しては金融界の貸出延長中断を通じてワークアウトと業種転換、買収合併を推進する方針だという。