韓国五輪サッカー代表チームが中国を相手に04アテネ五輪本選チケットの獲得に乗り出す。来月1日、中国長沙で行われるアテネ五輪最終予選A組第5戦がその舞台。27日、韓国を発った代表チームは4連勝で勝ち点21をマークしてA組トップをキープしているため、中国戦で引き分けても本選チケットを獲得できる。
韓国は「ワールドカップ(W杯)の太極戦士」朴智星(パク・チソン、PSVアイントホーヘン)を緊急に呼び入れた上、鉠宰榛(チョ・ジェジン)と金東鉉(キム・ドンヒョン、以上水原三星)、崔成国(チェ・ソングク、蔚山現代)など最強メンバーが敵地に乗り込んだ。
金鎬坤(キム・ホゴン)監督は、「もう韓国が予選をパスしたのではないかと言う人もいるが、まだ本選チケットを100%手に入れたわけではない。中国がたとえ予選で脱落したとはいえ、一瞬も油断できない」と話した。
韓国が乗り越えなければならない最大の難関はアウェー試合であること。すでに1勝1分け2敗で本選進出に失敗した中国は、「恐韓症」からの脱皮が今度の試合の最大目標。国際1マッチで10分け15敗、五輪代表対戦で1分け6敗と、この26年間一度も韓国に勝ったことのない恨みを晴らすと意気込んでいる。
中国は韓国を下すため「長沙プロジェクト」まで準備した。沈祥福監督率いる中国は長沙に1ヵ月以上ベースキャンプを張って韓国戦に備えてきた。
長沙は中国湖南省の聖都で人口は560万名。300年の歴史の古都で亡くなった毛澤東の故郷であり、中国人にとって「建国の魂」が込められた場所だ。五輪代表主将のドウェとGKアンチがベースキャンプに合流する前、毛澤東の生家を訪れて決意を固くする写真が中国マスコミに大きく報道され話題を呼んだ。
中国がイラン、マレーシアとのホーム試合は施設の良いウハンスタジウムで行ったものの、とりわけ韓国戦は長沙のハルン競技場を選んだのも客観的戦力以上の「+α」を期待しているため。長沙の過激な球迷(サポーターの中国語)「龍旋風」の熱狂的な応援も韓国選手には負担だ。
金鎬坤監督は、「(中国チームの)ホーム利点と中国ファンの熱狂的な応援が最大の敵だ。選手らに興奮しないことを強調している。1ゴール勝負であるだけに集中力で勝敗が分かれる」と話した。
梁鍾久 yjongk@donga.com