ハンナラ党が当選者宴会を終えて発表した「国民に捧げる文」は新たな出発意志に満ちている。ここには無政争、暖かい対北朝鮮政策、経済立て直しなど党の進むべき道が包括的に盛り込まれている。しかし意志だけではできない。意志を行動に移して、党の持つ「硬直した守旧」のイメージから完全に脱しなければならない。
ハンナラ党はこれまで保守政党を自任しながらも真の保守の姿を見せることができなかった。時代の流れをまともに読み取ることができずに、冷戦論理と地域主義に頼ったまま既得権に甘んじてきた。政府与党に対しては批判と牽制より足を引っ張ることに明け暮れた。これが2度の大統領選挙に敗れて、4・15総選挙で院内第1党の座を渡した根本的な原因だったことを否定できないだろう。
このような状況で、党の進路を「合理的かつ改革的な先進化の道」に定めたのは望ましい方向だ。決議文どおり守ることは必ず守り、直すことは思い切って直していくことが真の「21世紀の新保守」の道だ。特に対北朝鮮柔和策は、これまでハンナラ党の硬直した守旧イメージを変えるのに寄与するものと思われる。
何より国と政治の先進化のためには国民の希望を盛り込んだ政策を立てて、実践に移していかなければならない。これらの政策は国益と公益を土台にし、実用的でなければならない。今は「対与思想闘争」より民生のための政策、「先進化ビジョン」で政府与党と競争する時だ。
憂慮されることは党内に依然として変化を拒否する勢力が存在しているという点だ。したがって、時代感覚にあう人士を党と国会の主要ポストに配置する必要がある。それで旧態政治から脱しなければならない。朴槿惠(パク・クンヘ)代表の言葉のように変わらなければ終わりだ。