▲急増する被害〓携帯電話の製造業社であるパンテックは19日、検察の捜査結果の発表を見ながら胸をなでおろした。
同社の社員7人が関わった産業スパイ事件で、4兆5000億ウォン規模の被害を受けるところだったからだ。
エンジニアであるヤン容疑者らによって、外国企業から高額の年俸などを受ける条件で、昨年だけでも206億ウォンの研究開発コストを投入した輸出向け新モデルのソフトウェアが持ち出されたことが明らかにされた。
12日には、ベンチャー企業S社の半導体測定機械の設計図を日本に持ち出した一味が警察につかまった。
先月は半導体装備会社であるJ社の役員が、海外のライバル社に移る条件で、液晶表示装置(LCD)製造装備用の核心技術を持ち出そうとして、摘発された。
1月には半導体製造会社であるH社の幹部が20GB分量の設計図を持ち出そうとしたが、つかまった。
▲先端技術が標的〓産業スパイの活動は国内企業などが世界的な競争力を確保している半導体、ディスプレー、携帯電話などの分野に集中している。
特に、中国など後発業社の追い上げが激しい携帯電話技術が主な標的となっている。
国家情報院は「最近、中国との携帯電話分野の技術格差が2年ほどに縮まった理由は、技術流出及び核心技術人材の転職のためだ」と指摘した。
プラズマディスプレーパネル(PDP)とLCD分野でも、韓国は台湾など後発国企業の猛烈な追い上げを受けているため、技術面でのセキュリティーが切実な状況だ。
▲核心技術の流出を防げ〓半導体装備会社であるジュソン・エンジニアリングは最近、社内のデスクトップの汎用直列バス(USB)フォトを最初から封印した。USB保存装置を活用した資料コピーを全面禁止したのだ。
三星(サムスン)電子とハイニックス半導体も社内デスクトップのUSBフォト使用を禁止している。
三星電子はCDやノート・パンコンなどを部署長の許諾なしに無断で持ち出すことができないように、ソウル中区太平路(チュング・テピョンロ)本館を含む全国の事業所にX線透視機を設置している。水原(スウォン)と器興(キフン)にある研究所の社員と訪問者は入口でカメラホンのレンズに封印ステッカーを貼り付けなければならない。
三星電子は電子メールによる情報流出を防ぐために、技術関連の用語や略語などが入っている内容は自動で遮断するシステムを取り入れた。
ペンテックも金浦(キムポ)工場内へのカメラホン持ち込みを全面禁止している。
電子分野産業保安協議会のノ・ファウク会長は「国家経済と企業に致命的な被害を与える先端技術の流出を予防するためには、企業のセキュリティーシステムの強化が切実だ」と話した。
金泰韓 許振碩 freewill@donga.com jameshuh@donga.com