政府が地域均衡開発政策の一つとして公共機関と企業の地方シフトを推進していることにたいし、首都圏の自治体が集団で反発している。
それに対し、非首都圏の自治体はこれらの機関と企業が移転してきた場合、各種の恩恵を与えると約束するなど、激しい誘致活動を繰り広げている。
▲政府の計画〓先月施行された国家均衡発展特別法に基づいて、政府は首都圏に集中している公共機関と大手企業のシフトを進めている。
現在、首都圏にある公共機関は、中央省庁直属の89の機関を含めて計268機関。
国家均衡発展委員会は、この中でシフトに伴うコストが莫大なものになったり、国家的なインパクトが大きい施設を除いた244機関に対してシフト可能性を検討している。委員会は8月までに1次移転対象機関を選び、発表するものとみられる。
産業資源部(産資部)は、「首都圏の企業移転対象地域」を同月末告示する計画だ。告示された地域にある従業員100人以上の企業が地方へ移転した場合、敷地の購入費用と賃貸料、雇用補助金などの支援が受けられる。
産資部の関係者は「21日に開かれる経済長官懇談会で企業の移転対象地域の告示と関連し、具体的な対策をまとめる予定だ。そのうち、対象地域と支援内容などに対する基準を作り、発表する」と説明した。
▲首都圏の反発〓政府が、移転対象地域に首都圏整備法上の過密抑制圏域のみならず、成長管理圏域および自然保全圏域なども含めるとしていることから、反発が顕在化している。
京畿道(キョンギド)の31市郡のうち、成長管理圏域に含まれている11自治体は最近、非常対策委員会(非対委)を構成した。
非対委の委員長を務めている宋振燮(ソン・ジンソプ)安山(アンサン)市長など10人の首長は、20日午前に金七斗(キム・チルドゥ)産資部次官と会い「企業の移転対象地域を過密抑制圏域に限定すべきだ」という意思を伝えた。
首長らは「大手企業がシフトした場合、数百の協力会社の連鎖移転は避けられず、首都圏の産業空洞化現象が憂慮される。現在の政府政策は、ここ20年間過密抑制圏域から成長管理圏域に人口と産業を再配置してきた首都圏整備法にも反する」と主張した。
これら自治体は、市民決議大会と署名運動などを展開している。京畿道内の従業員100人以上の企業は02年末基準で935社だ。
公共機関の移転と関連し、京畿道も過密抑制圏域に含まれている公共機関のみを移転対象と限定してほしいと政府に建議した。
南坰鉉 李宰明 bibulus@donga.com egija@donga.com