▲ナティビダッド〓テロの危険性を理由に、このような大規模な会議に懐疑的な見方もありますが、そんな時こそ女性たちが集い、互いに理解し助け合わなくてはなりません。世界の国々での女性の政治参加は、依然として十分とは言えない状況ですからね。
「閣僚級円卓会議」でも、同内容について集中的な討論が行われました。同会議の結果を報告書の形でまとめ、世界に向けて発信する予定です。
▲リューエ〓世界女性指導者会議に個人は加盟できず、組織にのみ会員の資格が与えられています。専門職女性クラブ（ＢＰＷ）世界連盟の会長で、同会議の国際企画委員会で活動しています。同会議は、他の女性たちとの連帯を図る上でも、恰好のチャンスになると思います。
▲ナティビダッド〓世界女性指導者会議は、ＢＰＷをはじめ、世界中で５０以上の団体とパートナーシップを結んでいます。一ヵ所にいながら、地球規模のネットワークづくりができるというメリットがあるからです。団体のみならず、政府や企業も含まれます。どのようにしてリーダーシップを発揮しているのか、互いに学ぶこともできます。
ナティビダッド会長はフィリピン系米国人で、米国女性政治家連盟会長、働く女性国家委員会議長を経て１９９０年、同会議の発足を主導した人物。最初は女性政治家を中心としてスタートしたが、１９９８年のロンドン大会から「女性の経済力の向上が、女性問題解決のカギ」との判断のもと、女性経済人中心の会議に変った。
スイス生まれのリューエ会長は、大学教授と職業コンサルタントを務めているうち、１９８９年に専門職女性クラブに加盟し、２００２年には３年任期の世界連盟会長に選ばれた。同団体は世界中に４０万人の会員とネットワークを構成していて、国連経済社会理事会において、専門職女性の差別解消問題に関する諮問に応じている。
▲リューエ〓ＢＰＷ韓国連盟の真摯かつ積極的な活動をみて、深い感銘を受けました。７月には全国２０の大学の女子大生を対象に「未来の指導者像」についてセミナーを開催すると聞いています。
▲ナティビダッド〓どの国であれ、女性問題の本質は似通っています。国の地位とは無関係に、低い経済的地位と育児の負担などが問題の核心です。
▲リューエ〓私は生物学博士という立場から、男女の特徴を本能という側面から説明しています。男性は本能的に自分の領域を確保し、自らの種を広めるために競争的になった反面、女性は種の面倒を見るために受動的になりました。生物学的に異なる女性と男性が、争うことで時間を無駄にするのではなく、男女ともにこの二つの本能を備えて、組織社会に適した人間として生まれ変わるべきです。
▲ナティビダッド〓多国籍企業の予算は、一国の予算より多い場合があります。女性経済人は、この場を通じて情報を交換し、国際的なネットワークを築く必要があります。
世界中の人口の３分の２が暮らしているアジアは非常に重要な地域です。女性がなにを消費しているのかといった市場の側面、そしてどんなことをしているのかといった経済活動の側面、そのどちらも重要であるということです。
その意味で、マッケンジー＆カンパニーが実施した、アジアの女性に関する「マッケンジー報告書」に注目すべきです。アジア地域における女性の経済活動状況と、その活用可能性を提案しています。
▲リューエ〓今大会で私は「事業体と専門機関の成長に向けた技術の導入」をテーマに発表することになっています。私企業も公共の組織も、技術の発達により、組織の長や組織のメンバーたちは情報を共有しそれぞれに活動を把握できるようになりました。組織のメンバーたちは、そこに新しい情報を追加するだけで済むようになり、各自の善し悪しを評価することもできます。後任者でも、およそ１時間もあれば、全てを把握できます。
▲ナティビダッド〓私も同感です。１４年前、私がこの会議を立ち上げるにあたって、１０００枚以上のパンフレットを発送しました。今では１回の「クリック」で、情報を交わすことができます。私は１年に３４０万通の電子メールを受取りますが、もはや情報技術が人々を結ぶ時代となりました。ところが、真の連帯は、このように顔を合せた時に初めて可能になります。
ナティビダッド会長は１９９０年代に女性の政界進出に関するセミナーに参加するため韓国を訪れて以来、今回が６回目の訪問となる。韓国女性は以前に比べ私企業や公共の組織に多く進出しているものの、まだまだ先進国レベルには及ばないと考えている。
韓国が初めてというリューエ会長もまた「梨花（イファ）女子大学を訪れて驚いた」と話し、「女子大生のレベルは非常に高かったのに、彼女らが経済活動できるように政府や社会がサポートしていない」と皮肉った。
金眞敬 kjk9@donga.com
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