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金爀珪首相指名、与党内部に意見の対立

Posted June. 02, 2004 22:55,   

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「賭博場で一晩中花札をやってみろ。『儲けた者』はもうその場を立ち去っているのに、小銭何文かでお前が取っただの私が取っただのと争うことになる」

盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が自分の地域観を説明する時に挙げる代表的な喩えだ。「儲けた者」は首都圏で、残りは慶尚道(キョンサンド)、全羅道(チョルラド)、忠清道(チュンチョンド)などの地域を意味する。良いものはすべて首都圏にあるのだから、他の地域同士がけんかしても仕方ないということだ。盧大統領の地域均衡発展論もこうした考え方から端を発している。

しかし、現実政治は違う。予算と人事が限られており、地域間の考え方も違う。ハンナラ党内の慶尚道と首都圏出身議員の間ではっきりした認識の差があるように、地域主義の清算を掲げているヨルリン・ウリ党内にも、慶尚道と全羅道、忠清出身議員の見方の違いが厳然としてある。他ならない利害関係のためだ。

大統領府は慶尚道が強気だ。秘書官級以上の53人のうち、慶尚道出身が27人で半分を超える51%を占めている。釜山(プサン)、蔚山(ウルサン)、慶尚南道(キョンサンナムド)はそのうち20人で38%に達する。全羅道出身は10人で19%に過ぎない。

一方、与党ウリ党は慶尚道が弱気だ。この前の第17代総選挙でも慶尚道出身の当選者は4人に過ぎない。金元基(キム・ウォンギ)国会議長内定者、鄭東泳(チョン・ドンヨン)前議長、千正培(チョン・ジョンベ)院内代表などが全羅道出身だ。

金爀珪(キム・ヒョッキュ)議員の首相指名問題が政府与党内の全羅道勢力と慶尚道勢力の潜在的葛藤要因になっているのもこうした理由からだ。全羅道出身議員の間では、「慶尚道大統領—慶尚道首相」に対する否定的な認識が少なくない。一方、慶尚道出身者は「ならば金国会議長と千院内代表は何なのか」と言い返す。

党指導部によって「なかった事」になってしまった「慶尚道発展特委」件も同じだ。総選挙で一席も確保できなかった大邱・慶尚北道(テグ・キョンサンブクド)出身者らが党と慶尚道の窓口役になるとして設置を求めたが、「特定地域の発展を掲げた特委は駄目」という大勢論に流された。

先月29日、ウリ党当選者・中央委員が参加した大統領府での晩餐会でもこの問題が取り上げられた。全羅道出身の魯仁洙(ノ・インス)中央委員が、「最近、マスコミに『慶尚道発展特委、慶尚道出身者中庸』などの記事が出ている。言葉選びに慎重を期する必要がある」と問題を提起すると、慶尚道出身の李昌竜(イ・チャンヨン)中央委員が、「差別されると思わずに、少し損しても厳しい地域で踏み場を作ることができるよう配慮してほしい」と述べた。

忠清出身議員らは慶尚道と全羅道の神経戦に冷ややかな反応を示している。行政首都の移転という忠清地域の念願を政府与党が下から支えているということには満足しているものの、人事の面では最大の被害を受けているということ。忠清出身のある議員は、「大統領と首相、国会議長が嶺全羅道出身になるが、忠清出身は一人もいない。忠清出身が入閣できるよう、党が積極的に配慮すべきだ」と述べた。



尹永燦  yyc11@donga.com