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一緒に浴びよう、あの青い森の中で

Posted June. 13, 2004 23:04,   

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医学技術が発達していなかった時代。

死を目前にしていた肺結核患者は最後の希望として森を選択した。森林浴をしながら療養をした。そうして奇蹟が起きたりした。私たちの祖先も、昔から森の中を歩く樹浴を楽しんだ。

先端医学技術が続々と登場する時代だ。それなのに今の季節になると、森林浴を楽しむ人たちで森が満員だ。最近はいわゆる「ウェルビーイングブーム」に乗って森林浴がもっと人気だ。彼らを森に引き付ける正体は何だろうか。

▲森の中に健康物質がある〓木が傷ついた。バクテリアが攻撃する。木は揮発性物質を発散して自ら傷を消毒する。これをフィトンチッドと言う。「植物(Phyton)」と「殺す(Cide)」の合成語だ。

フィトンチッドは殺菌の他に興奮した神経を沈めることで知られている。医学的根拠があるのだろうか。これに対しては論争の余地がある。まだ人を対象にした研究があまりないからだ。ただ動物実験ではこのような效果が立証されたこともある。

数年前、韓国林業研究院と忠北(チュンブク)大学動物医学研究所研究チームのネズミ実験。研究チームがネズミに電気刺激を与えると、ストレスを誘発するホルモンである「コルティソル」の分泌が増えた。次ぎに檜から抽出したフィトンチッドが入っている箱にネズミを入れた。その結果、コルティソルの血中濃度が下がった。

フィトンチッドはおよそ100余りの種類がある。一般的に針葉樹に多く、茎よりは葉にたくさん含まれている。最も代表的なテルペンは植物香を出す主な成分でもある。

最近、ウェルビーイングブームと相まって化粧品やガム、お酒などの香料や芳香剤に多く使われている。

▲森は天然陰イオン発生器〓森で運動した場合、都市でするときより疲労感が少ないと言う人々が多い。論争の余地はあるが、漢方医学者と代替医学者らは、森に陰イオンが多いからだと説明する。人体はストレスを受ければ陽イオンを発散するが、陰イオンがこれを解消するという。

都市と比べたとき、森の中の陰イオンは平均50倍程度多い。特に谷や滝など水分子が激しく動く所は70〜80倍多い。

都心に比べてクリーンな酸素が豊かで疲れ感があまり感じられないこともある。運動中の疲れは酸素量の不足が主な原因の場合が多い。空気1㎥に埃粒子の数が都市は10万個程度だが、森の中では500〜2000個に過ぎない。結局、豊かな酸素と陰イオンが精神的な健康を守ってくれるというわけだ。

▲森林浴の效果を高めるには〓フィトンチッドは5〜8月に最も多く放出される。今が森林浴に一番良い時期だ。曇った日よりは晴れの日に、夜よりは昼にもっとたくさん分泌する。午前10時から昼12時が一番良い。

針葉樹林が茂っている山麓が森林浴に一番良い場所だ。森の中へ60〜100m入った所が良い。フィトンチッドは寿命の古い木であればあるほどたくさん分泌する。

森林浴を楽しむ秘訣は特に決まっているわけではない。ただ森の道をやや汗が染み出るほどに歩くことを専門家らは勧める。休むときはそのまま息を吐かずに腹式呼吸を通じて木の香りを最大限深く吸い込むようにする。

森林浴をするときは、体にフィットしていない軽い服が良い。汗の吸収がよく、通風のよい綿素材の服を着た方が良い。運動靴は底が滑らないものを選択し、帽子はつばがあるものが良い。

(アドバイス〓蔚山大学医科大学生理学の教室のチェ・ハンソク教授、ソウルアサン病院内分泌内科宋永基教授、江南慶熙漢方病院李京燮教授)



金相勳 corekim@donga.com