監査院は14日、2007年完工を目標に進められている全羅北道(チョンラプクド)にある金堤(キムジェ)空港建設事業に対して「湖南(ホナム=全羅道)高速鉄道の運行によって航空利用の需要が激減するものと予想される」とし、主務省庁の建設交通部(建交部)に工事の着工時期を延ばよう勧告した。
また、すでに工事が進められている全羅南道(チョルラナムド)の務安(ムアン)空港と慶尚北道(キョンサンプクド)にある蔚珍(ウルチン)空港に対しても「経済性に乏しい」として、事業規模と開港時期の全面的な見直しを求めた。
監査院は最近、建交部を対象に「空港拡充事業の推進実態」について特別監査を実施し、建交部が新設予定の3空港に対して事業妥当性の分析に誤りがあることを摘発して、同日このような是正措置を取った。
3空港の建設事業費に策定された予算は5689億ウォンで、このうち57.8%である3291億ウォンはすでに執行された状態だ。
監査院の成楽儁(ソン・ナクジュン)建設物流監査局1課長は、同日のブリーフィングで「建交部が金堤空港と蔚珍空港、務安空港の建設計画を立てる過程で航空利用の需要を過剰策定したことが分かった」と明らかにした。
これによって、同課長は「建交部長官に対して、今後、経済的な妥当性に関する十分な検討が行われないまま空港建設事業を推進することがあってはならない、と注意処置を下した」と明らかにした。
監査院によると、空港新設の経済的な妥当性を測定する指標(便益を費用に分けた数値)の場合、金堤空港は0.63なのにもかかわらず、建交部は1.19で過剰に評価しており、務安空港と蔚珍空港もそれぞれ0.49と0.9なのに1.45で水増しして評価したという。この指標が1を超える場合、空港新設が経済的に妥当であるものと見ている。
特に、金堤空港建設事業の場合、西海(ソヘ)岸高速道路と湖南高速鉄道の開通で航空利用需要の減少率が65%以上になることが予想されるにもかかわらず、建交部は需要減少が17%程度に止まるだろうと分析していたことが分かった。
崔永海 yhchoi65@donga.com