
マッチプレーで行われる米国の主要アマチュア大会決勝が、「1日36ホールの強行軍」で行われる理由は何だろうか。
真のチャンピオンを選り分けるためだ。ショットの技術はもちろん、精神力と体力も出場選手のうち最強である選手だけが優勝トロフィーを獲得できる。
「ゴルフの皇帝」タイガー・ウッズ(米国)が、史上初めてUSアマチュア・チャンピオンシップ3連覇を達成した1996年大会が代表的な事例。ウッズは18ホールが終了した時点で、決勝相手であるスティーブ・スコット(米国)に5ホールの差で負けていた。昼休みに選任コーチから「特別レッスン」を受けて気を取り直したウッズは、36番ホールで劇的なタイ(halve)を成した後、延長の2番ホールで勝負をつけた。
「ゴルフの天才少女」ミシェル・ウィ(14、韓国名魏聖美)が惜しくも歴代4回目の大会2連覇に失敗した04全米女子アマチュアパブリックリンクス・チャンピオンシップは、その逆だった。
28日、米国バージニア州ウィリアムスバーグのゴールデンホースシューC.C.グリーンコース(パー72)で行われた決勝戦。6番ホールまで4打差で制圧していたミシェル・ウィは、14番ホールでも4打差のリードを維持し、優勝は決まったかのようにみえた。
しかし、油断したのがいけなかった。チョンヤニ(15・台湾)にじわじわと追いつかれたミッシェル・ウィは、34番ホールでタイを許し、結局、最後の36番ホールで3.6mのバーディーパッティングを成功させたチョンヤニに膝を屈した。チョンヤニは3年前に米国に渡り、カリフォルニア州サンディエゴで学業とゴルフを並行して来た有望株だ。
敗北が確定するや、母親の胸に抱かれて泣き出したミシェル・ウィは、「あまりにも多くのボギーをし、多くの打数をしてしまった。今週のプレーのうち、最悪だった」と失望を隠せなかった。
AP通信は、「ミシェル・ウィはトップを守るのが易しくないという事実を学んだ。今回の敗北はミシェル・ウィにはとても良い教訓となった」と言った専任コーチの言葉を紹介した。
ミシェル・ウィは1日に開幕する今シーズン3回目のメージャー大会である全米女子オープンに出場する。
安永植 ysahn@donga.com