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崔鐘吉教授の死亡事件、国家に道徳的責任

崔鐘吉教授の死亡事件、国家に道徳的責任

Posted July. 07, 2004 22:34,   

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1973年「欧州を拠点にしたスパイグループ」事件にかかわった疑いで、中央情報部(国家情報院の前身)で取り調べを受ける過程で死亡した故崔鐘吉(チェ・ジョンギル、当時52歳)教授の遺族が、国家を相手どって起こした、およそ67億ウォン(約7億円)にのぼる損害賠償請求の訴訟で、「国家は8月末までに10億ウォンを支給するように」という和解勧告の決定が下された。

ソウル中央地裁・民事合議第23部(李赫雨・部長判事)は7日、「同事件の社会的な意味、国家の歴史的・道徳的な責務、遺族が経験した苦痛などを考慮すれば、崔教授の死と関連し、国家に責任があることを認め、遺族に慰謝料10億ウォンを支給し、紛争を和解でもって終結させるのが妥当だと判断する」と明らかにした。

遺族と国家が、和解勧告決定文の正本を受け取ってから2週間以内に異義を提起しなければ、同決定は、確定判決と同じ効力を持つことになる。裁判官はまた、「崔教授の死が国家による他殺だったのかどうかと、損害賠償の時效が過ぎたかどうかについては、法的な判断を下していない」とし「ある一方からでも、異義が提起されれば、再び判断し、判決を下す」としている。

疑問死真相究明委員会は02年5月、「崔教授は民主化運動と関連し、違法な公権力の行使によって死亡した」と発表しており、発表の後、遺族は訴訟を提起した。訴訟を進める過程で、当時の中央情報部・工作課長のアン氏(75)が「崔教授は、スパイだと自白したことがなく、飛び降り自殺の発表は操作されたものだ」と証言しており、国家情報院は「崔教授の死亡原因の真実が何かとは関係なく、遺族に申し訳ない」との立場を明らかにした。



全芝星 verso@donga.com