「イラク・イスラム軍総本部」という名のテロ団体が最近、米国の軍事物資を運ぶ世界の海運会社を攻撃すると警告したため、ザイトゥーン部隊の海上輸送作戦にも非常な注意が要求される。
11日、韓国軍合同参謀本部(合参)は、「今月中にザイトゥーン部隊の海上輸送が始まるため、港湾など関連施設に警戒を強めるよう指示した。だが、各種の海上テロを仮定した対策はすべて立てているので、さほど憂慮はしていない」と話している。
テロ団体はテロの対象として、韓国の海運会社である韓進(ハンジン)海運に言及したが、9日から釜山(プサン)港でザイトゥーン部隊の装備・物資の積み込みをはじめた2万5千トン級民間輸送船は、外国船舶だ。合参が予想している海上テロは、テロ団体が小型船舶に爆弾を数多く積んで韓国の輸送船に突進するケースだ。
合参はこれに備え、ハプーン対艦ミサイル、シースパロー対空ミサイルなどを搭載した3千2百トン級駆逐艦「広開土大王(クァンゲトデワン)号」を輸送船護衛作戦に投入する計画だ。広開土大王号には、水中爆破と対テロ作戦の遂行ができる海軍特殊戦旅団の要員が搭乗する。
自爆船舶を発見した場合、駆逐艦が130km離れた所からハプーンミサイルを発射し、20km近くまで接近した場合は、5インチの艦砲が火を噴く。
海軍特殊戦旅団の要員は、テロリストを狙撃、船舶に侵入し爆破するといった作戦を遂行する。
この他にも、広開土大王号は米海軍情報局から導入した最先端海洋監視情報システムを通じ、米太平洋軍司令部と中部軍司令部からリアルタイムで各種海洋情報を受信する。
さらに、合参は駆逐艦だけでなく、輸送船自体にも特殊戦要員を乗船させる案まで考慮に入れている。
合参関係者は「イスラムテロ団体や海賊が活動するマラッカ海峡を通過する時、またはクウェートに着いて下船する時にテロ攻撃がありうる」とし、「すでに米軍側と主要テロ団体に対する情報を共有している」と説明した。
崔虎元 bestiger@donga.com