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[社説]盧政権、理性を持たなければならない

[社説]盧政権、理性を持たなければならない

Posted July. 11, 2004 23:03,   

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盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と大統領府が首都移転報道と関連して、特定の新聞社を激しく非難して以来、ヨルリン・ウリ党や盧大統領寄り団体、与党寄りの放送の「同調攻撃」が相次いでいる。首都移転論議が、本質はさておき「新聞社叩き」という見当違いな方向に変質している。

事案によっては、政府与党と新聞社の考えは違うこともあり得る。この場合、新聞として問題点を指摘して批判することは、言論の本質的機能である。首都移転問題も然りだ。政府与党は国の未来と命運がかかった国家の重大事を強引に進めているが、反対世論が高いだけに、首都移転の性格から費用と效果に至るまで、再度きちんと検討しようというものだ。多数の国民や専門家グループ、野党の要求もまさにそれだ。

このように主張する新聞の報道を、政権や改革政策に対する非難と見る与党と外郭勢力が総動員され、まるで全面戦争をするかのように爆弾を浴びせている。我々が果たして、民主主義の国に暮らしているのか疑問である。

特に、首都移転報道をマスコミ改革にまで結びつける与党の意図は、警戒しなければならない。ある議員は、「特定マスコミと政派がやり取りしながら政治的事案を自分たちの思惑どおり進めている」と話した。また「一部マスコミの本拠地がソウルであるため、行政首都建設を体質的に好まない」とし、「これ以上ぐずぐずせず、マスコミ改革を推進しなければならない」と主張した。政権党のスポークスマンは、韓国の政治地勢を「一部新聞社対ヨルリン・ウリ党」とまで規定した。

第3者的な立場で是々非々を問う新聞社を自分たちの敵対的政治勢力と設定し、一方的に罵倒するのが現政権の言うマスコミ改革なのか。行政権力と立法権力を掌握したのに続き、今度は政権に批判的な新聞社まで無力化しようというのが本心ではないのか問いたい。政権勢力と価値志向が違えば、何であれ屈服させるなり、無くさなければならないのか。そうなれば、本当に国はうまくいき、国民は幸せになることができるのか。

このようになってはいけない。首都移転と関連して問題視することは問題視するという新聞の正当な声を踏みつけて、不必要な戦線を拡大して行くことが、国政安定に何の助けになるのか。盧政権は理性を持たなければならない。自分と異なる声を出す人や集団に、これ以上対立しようとしてはいけない。批判の自由が保障されない体制は、不具と化すのが歴史の教訓である。