全羅南道・麗水(チョンラナムド・ヨス)産業団地内のLGカルテックス精油(株)に中央労動委員会の職権仲裁回附決定が下された中、19日、労使両者が対立し67工程のうち52工程の稼動が中止し、工場がオールストップの危機に置かれた。
労組は18日、29工程別調整室の重質油分解施設(RFCC)など6ヵ所を占拠したのに続き、19日午後には、原料供給を調節する貯油チーム調整室1ヵ所を追加で占拠した。
会社側は、「労組が主要調整室を占拠したことで、工場内の22工程施設を掌握し、一部施設の稼動を中断させて、生産工程に多大な差し支えが生じたので、警察に公権力投入を要請した」と発表した。
会社の関係者は、「労組が占拠したRFCC調整室の稼動が止まり、これによって全体67工程のうち52工程が稼動中止になった。工場稼動率は現在、23%に落ち、事実上操業中断事態となった」と説明した。
同日、会社側は2回にわたって、本社と支社の社員など300人あまりを動員し、RFCC調整室を占拠している労組員を引っ張り出すため進入を試みたが、労組側の抵抗で解散に失敗した。
これに先立ち、労組側は同日午前の記者会見で、一部調整室占拠について「爆発とガス流出など事故の恐れがある施設の安全のため、非専門管理者たちが運営する一部調整室に対する管理に入った」と主張した。
労組はこれと共に、「社側が対話を通じて問題を解決しようとするより、政府の力を借りて職権仲裁を通じて手軽く労組を制圧しようとしている。これ以上の破局は望まないが、会社側が今後も職権仲裁にだけ依存すれば最悪の事態も発生しかねない」と付け加えた。
しかし会社側は、同日発表した声明で「労組は5月24日以後、たった4回の交渉を行っただけで、その後、賃金交渉決裂を宣言し、中央労働委員会の調整期間中である7日、賛否投票で争議行為を決意した」と発表した。
一方、会社側は16日、労組員たちの会社建物無断占拠と関連し、労組宣伝部長など2人を業務妨害などの疑いで警察に告訴した。
鄭勝豪 shjung@donga.com