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[社説]与党議員が韓国軍を罵倒する時か

[社説]与党議員が韓国軍を罵倒する時か

Posted July. 19, 2004 22:31,   

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先週起きた西海(ソヘ、黄海)上の北方境界線(NLL)事件の際、軍が「虚偽報告」した疑惑の真相調査に対して、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が再調査を指示した。「国民と大統領に正確に報告したかどうかに対する調査が不十分だ」というのが理由だ。政府合同調査団が、「海軍は、交戦ルールに則って対応したが、情報報告システムに問題があった」と、暫定的に結論を下したところに出た大統領の指示は、適切だったと考える。報告漏れの経緯を徹底的に解明して、関係者の責任を問うてこそ、同じような不祥事の再発を防ぐことができるからだ。

事件直後の国防部の発表は、誤りであったことが確認された。先週末、国防部が北朝鮮の無線送信の事実を慌てて公開したことも、思慮に欠けた行動だった。北朝鮮の抗議があったというが、内部で正確な事実確認を行なった後に発表するのが、不必要な混乱を避ける方法だった。結果的に、海軍に大きな傷がつき、軍と韓国社会全体が、北朝鮮に愚弄された格好になったのではないか。

北朝鮮が今回の事件を口実に、南北将官級実務代表会談に応じなかったことは、批判されて当然だ。先週「今、南下している船は中国漁船だ」という嘘の送信で韓国側を愚弄した北朝鮮は、一昨日にも再びNLLを侵犯した。先月に南北の軍事当局が合意した西海上のホットラインを無用の長物にし、NLLそのものを認めないという意図と見ざるを得ない。そのような北朝鮮が、韓国に責任を転嫁しているのだから、盗人猛々しいにもほどがある。

合同調査団の調査結果が発表されていない時点で、与党から軍を非難する発言が出ることも、決して正常ではない。「今、軍隊の准将や少将にいる人々は、中領、大領になる過程で、軍事政権で指導力をはぐくんできた人々だ」と言ったヨルリン・ウリ党の金希宣(キム・ヒソン)議員の発言が端的な例だ。具体的な問題を論議すべき議員が、このように全体をひっくるめて国家安保の砦である軍を罵倒してもいいものだろうか。

今重要なことは、今回の事態から教訓を見出して誤った部分を正すことであり、軍の自尊心と士気をへし折ることではない。