Go to contents

証券市場まで空洞化の危機 資金の海外流出加速化

証券市場まで空洞化の危機 資金の海外流出加速化

Posted July. 21, 2004 22:38,   

한국어

会社員の金(36、京畿道龍仁市)氏は昨年、米証券市場に上場された半導体メーカーの「アプライド・マテリアルズ」の株式1000株を一株当り13ドルで買い入れた。国内でオンライン取引を通じて米証券市場に投資できるという話を聞いて、投資を決めたもの。今、この株式は一株当たり21ドルへ値上がりした。

金氏は、「韓国の証券市場は政治など外部の変数によって動揺しがちな上、変動性も大きい。企業と市場の見通しだけよく分析すれば、予測とほぼ同じくなる米国の株式に投資した方がかえって気が楽で良い」と話した。

金氏のように海外の証券市場に目を向ける投資者が増えている。韓国に比べてより安定的な海外の証券市場に流動資金が流れ込んでいるのだ。

一方、韓国の証券市場は、「低迷の沼」からなかなか抜け出せず、「証券市場空洞化」に対する懸念が提起されている。経済の二大柱の製造業と金融が同時に危機に直面しているわけだ。

▲行き場を失った資金が海外へ〓21日、証券預託院によれば、今年6月30日基準で国内投資者の海外株式保有金額(買い入れ代金基準)は5億7889万ドル(約6657億ウォン)と集計されて、1994年以後最高値を記録した。これは昨年末の4億6085万ドルに比べて1億1804万ドル(26%)増えた数値。

米証券市場に投資するオンライ株式取引も大幅に増えた。今年上半期(1〜6月)中に国内個人投資者と法人などがオンライン株式取引システム(HTS)を通じて米証券市場で取引した件数は合わせて4500件、取引代金は4900万ドルで、昨年同期対比それぞれ1500件(50%)と3400万ドル(227%)増加した。

リーディング投資証券の場合、今年1月末1100個だった米証券市場投資向けのオンライン口座が7月現在1600個へ500個ぐらい増えた。同社の金ウソク国際営業チーム長は、「米証券市場に投資する口座が月平均100個ずつ増えている。韓国経済の先行き不透明性から相対的に安定している海外の証券市場に投資したり、ドルの保有資産を増やそうとするニーズがあるからだ」と述べた。

今年に入って日本、米国など海外の証券市場や、不動産や金など実物資産に投資する海外ファンド商品が雨後の竹の子のように出ているのも海外投資ブームを示している事例だ。

▲「証券市場空洞化」への懸念〓投資心理が極端に冷え込んでいる韓国証券市場は現在「お手上げの状態」に近い。

個人投資者たちの株式投資余力を示す顧客預託金は、今月に入って昨年の7月平均より2兆2000億ウォン以上目減りした。20日現在、顧客預託金は18ヵ月ぶりに最も少ない7兆7501億ウォンにまで減った。

取引代金も年中最低値を更新している。今月に入って取引所市場の一日平均取引代金は1兆7108億ウォンで昨年同月(2兆3604億ウォン)に比べて28%も減少した。

韓国投資証券の朴ミギョン汝矣島(ヨイド)PBセンター支店長は、「お金持ちの客たちが巨額を持ってきて、投資できるところがないかと訴えている。一部は海外の証券市場か不動産に関心を見せている」と述べた。

顧客の減少で国内証券会社も厳しくなっている。21日、金融監督院によれば、国内証券会社(42社)の今年上半期(1〜6月)の税抜き前の利益は2291億ウォンで、昨年同期より3360億ウォン(59.5%)減少した。

グッドモーニング新韓(シンハン)証券の金ハクギュン研究委員は、「製造業は中国へ、消費と投資は海外へ流れ込んでいる傾向の中で、証券市場の資金まで海外へ移動すれば、韓国の証券市場は資本市場としての機能を失って、金融産業の基盤もぜい弱になりかねない」と憂慮を示した。



朴湧 黃在成 parky@donga.com jsonhng@donga.com